投資の神様、ウォーレン・バフェット。
彼の一挙手一投足に世界の市場参加者が注目しています。
日本の総合商社の株を買って以来、5大商社の株価はグングン上昇。
5月6日に開催されたバークシャー・ハザウェイの株主総会ではこんな発言がありました。
「日本への投資は終わったわけではない。これからも投資機会を探っていく。」
さぁ、商社の次に買う日本株はどこだ?!
と注目されています。
この記事では、『日経マネー』2023年9月号の特集から、バフェットが次に買うのではと注目される9銘柄を紹介します。
■バフェットが好む投資対象、4つのポイント
バフェットが次にどの銘柄を買うかを考える上で、彼がどのような投資対象を好むかを知ることが大切です。
キーワードは以下の4つです。
1.割安株
2.成長期待
3.ブランド力
4.時価総額
1.割安株
バフェットが考える割安の目安は、「PER20倍以下」とみられます。
バークシャーの保有銘柄の5割近くを占める米・アップル、買った2016年当初のPERは14倍程度でした。
5大商社のPERは当時7~10倍程度。
バフェットからするとお買い得だったのでしょう。
2.成長期待
バフェットの投資は長期保有が基本です。
そのため、ビジネスや市場を持続的に拡大できる銘柄を買います。
1988年に買った米・コカ・コーラはその代表格で、世界の人口が増加する中で長期的な成長が見込める銘柄でした。
3.ブランド力
持続的な成長をもたらす根拠となるのがブランド力です。
ブランド力のある銘柄は顧客ロイヤルティーが高いことが多く、参入障壁も高いため、長期保有向きです。
4.時価総額
バークシャーが運用する上場株の評価総額は50兆円近くになります。
そのため、時価総額の小さい銘柄では買収などをしない限りポートフォリオにインパクトを与えられません。
時価総額が数兆円あるような企業でないと、バフェットは手を出さないだろうと考えられます。
以上の4つのポイントを踏まえて、9つの銘柄が紹介されています。
■紹介されていた9銘柄
本書で紹介されていた9銘柄は以下の通りです。
・ブリヂストン(5108)
・富士フイルムホールディングス(4901)
・クボタ(6326)
・日本製鉄(5401)
・ダイキン工業(6367)
・NTT(9432)
・ユニ・チャーム(8113)
・ソニーグループ(6758)
どこも日本を代表する大企業ですね。
本書内で紹介されていたコメントと、過去の業績推移を以下に示します。
・信越化学工業(4603)
塩ビ樹脂やシリコンウエハーで世界トップシェアの化学メーカー。
2023年3月期の営業利益は前期比約48%増の9982億円。
「グローバルで競争力が高いが、PERはまだ14倍台のため、バフェットは候補にしそう」
・ブリヂストン(5108)
仏ミシュランに続いて世界第2位のタイヤメーカー。
特に鉱山用タイヤや航空機用タイヤなどの高機能タイヤのシェアが高い。
2022年12月期決算では売上高を初の4兆円にのせた。
「競争力が高いがPERは割安」
・富士フイルムホールディングス(4901)
祖業の写真フィルムの製造技術などから派生して、ディスプレー用の高機能材料や医療機器、化粧品などを製造する。
「事業構造を大きく転換した経営力を、バフェットは魅力に思うのではないか」
・クボタ(6326)
農機を主軸に産業用エンジンなどの生産も手掛ける機械メーカーで、海外展開も積極的。
2023年12月期の営業利益は前期比約26%増の2700億円を見込む。
「業績も順調に伸びており、PERも12倍台と高くない」
・日本製鉄(5401)
国内トップの鉄鋼メーカー。
鋼材需要の低迷などから2024年3月期は減益を見込むが、PERは7倍台と割安。
「バフェットは過去に韓国の鉄鋼大手ポスコを買った実績もあるため、買うことも考えられる。」
・ダイキン工業(6367)
空調メーカー世界大手。
2024年3月期の営業利益は前期比約6%増の4000億円を見込む。
「空調という今後も需要が望める分野である程度のシェアを持っている企業は、バフェットが好きなはずだ」
・NTT(9432)
国内最大の通信会社で、NTTドコモやNTT東日本。NTT西日本などを子会社に持つ純粋持ち株会社。
「バークシャーは米通信会社のベライゾンを保有していたこともあり、時価総額を考えると買うかもしれない」
・ユニ・チャーム(8113)
紙おむつや生理用品など衛生用品の大手。
「PERはバフェットの基準からすると割安とは言い難いが、先進国の高齢化を考えると、大人用おむつ市場の拡大は期待できる。ペットフード関連でも成長余地が大きい」
・ソニーグループ(6758)
電機メーカー大手。
エンターテインメントや金融関連の事業なども持つ。
「世界トップクラスの画像センサーにバフェットは興味を持ちそうだが、一緒に付いてくるエンタメ関連事業などをバフェットがどう考えるかが鍵」
■おわりに
投資の神様、ウォーレン・バフェットが次に投資する日本企業。
とても気になりますね。
ただもちろん、どこか別の日本企業に投資するかどうかはわかりません。
相場の環境は刻一刻と変わりますから、バフェットの判断も日々変わるでしょう。
もしバフェットがこれ以上投資をしないことが明らかになれば、「バフェットが買うかもしれない!」と期待された銘柄は大きく下落することになるかもしれません。
なんといってもバフェットは93歳です!
あれ、バフェット92歳じゃなかったっけ?という方はなかなか鋭いですね。
そう、今日8月30日が93歳の誕生日なのです。
(1930年8月30日生まれ)
バフェットも人間です。
人間は皆平等に、いつか死を迎えます。
期待感や影響力が大きい分、その反動には気をつけないといけないですね。
いつまでもバフェットが元気に長生きすることを祈って、この記事を締めくくります。
Happy Birthday, Warren!
★★私が株式投資において参考にした書籍を以下の記事にまとめています!★★
よろしければご覧ください!
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