【ベスト バイ】21/11/23決算発表内容と私の投資戦略

私は毎年資産＋１０％達成を目標に投資に励むサラリーマン投資家です。

通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、特に年に4回（四半期に1回）行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上でとても重要な情報です。

この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。
記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の方の参考になれば嬉しいです。

■本日のチェック銘柄

今日チェックするのは米・家電量販店大手のベスト バイ（ティッカーシンボル：BBY）です。
ニューヨーク証券取引所（NYSE）上場で、決算期は1月です。
SBI証券お客様サイト内の銘柄サマリー情報より数値を抜粋すると、時価総額は297億ドル、従業員数は102,000人です。

米国を代表する家電量販店大手ということで、これから注目していこうと思っています。
なお、現在私はベスト バイの株を保有していません。

■決算発表内容の概要

2021/11/23（火）に発表した2021年8～10月期（第3四半期）決算の主な内容は以下の通りです。

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の４つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

売上高は前年同期比＋0.5%でした。
営業利益は同＋19.4%でした。
純利益は同＋27.6%でした。

9カ月の累計でみると売上高は前年同期比＋16.7%、営業利益は同＋64.7%、純利益は同＋86.2%でしたので、累計と比べるとこのQ3の成長性が弱いように見えます。

11/24のテレビ東京『モーニングサテライト』では、「スマートフォン等の販売が好調で売上高は市場予想を上回った。実店舗への客足が戻り、アメリカの既存店売上高が＋2.0%と伸びた一方で、ネット通販は▲10.1%減少した。在庫不足により粗利益率が1年前と比べ低下。11-1月期も低下するとの見通しを示した。」と紹介されていました。
Q4に向けて不安もある内容でしたので、次の決算発表の内容を注目していきたいと思います。

●収益性のチェック

売上高営業利益率は5.6%、売上高純利益率は4.2%、ROEは57.0%でした。

利益率は目安としている指標を下回りました。
過去3年の利益率を見ると、売上高営業利益率は4.4%、4.6%、5.1%、売上高純利益は3.4%、3.5%、3.8%ですので、収益性は例年さほど高くありません。
ROEは年換算で57.0%ということで非常に高く、自己資本を効率的に利益に結びつけています。

●安全性のチェック

自己資本比率は21.3%でした。
保有している現金は3,465、有利子負債は1,238でした。
前期末と比べると有利子負債は減っていますが、その倍以上現金が減ってしまっているのは気がかりです。
自己資本比率も21%と低く、安全性については高いと言えない状態です。

●キャッシュ創出力のチェック

営業CFは＋1,061と、キャッシュインとなりました。
営業利益670を超えてのキャッシュインとなりましたが、前期＋3,907と比べると、キャッシュインは大きく減少しました。
買掛金（Accounts payable）が大きく減少していることが大きいようです。

■業績予想に対する進捗度

SBI証券お客様サイト内の財務詳細情報に記載されている今期業績予想に対する進捗度をチェックします。
業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100％を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。

売上高の進捗度は68.6%でした。純利益の進捗度は72.6%でした。
（営業利益は予想がないため割愛します。）
いずれもQ3の目安の75%には届きませんでした。

■来期の業績予想から見る将来成長性

SBI証券お客様サイト内の財務詳細情報より、来期の業績予想をチェックします。
今期の会社発表の業績予想を起点に、来期の成長性を見ていきます。

来期の売上高成長率は▲1.0%、純利益成長率は▲11.8%と予想されています。
（営業利益は業績予想がないため割愛します。）
減収減益予想ということで、先行きはあまり明るくないようです。

■株価水準とチャートの動き

11/24（水）の終値は116ドルです。PERは12倍です。

過去5年の株価の動き（週足）は以下の通りです。

2018年の年後半と2020年のコロナショックで大きな下落がありましたが、それ以外は過去5年概ね右肩上がりに推移してきました。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

9ヶ月の累計でみると＋10%を越えての増収増益ではありますが、このQ3決算では弱さが見られ、Q4や来期も弱い予想が出るなど、今後の先行きに不安が残る内容でした。

収益性も特筆する内容ではなく、安全性の面でも、キャッシュ創出力の面でも不安が残りました。
知名度の高い会社ですし、配当利回りが2%以上はありますが、総合的に考えると現時点では投資対象とはしない、というのが私の考え方です。
PERが低い＝割安という考え方もありますが、今回の決算発表内容や財務状態を考えると、割安というよりも不人気という捉え方をしてしまいますね。

株価が現在の半分くらいになるまでに劇的に下落することがあれば、その時は考えたいとも思いますが、それでも少ない単位でのエントリーになるかと思います。
私は「5年で株価2倍」の銘柄を狙っていますが、5年間持ち続けられるくらいの特筆すべき要素・理由が欲しいなと思っていますので、今後の決算発表でそうした要素を見出していけるのか、観察していきたいと思います。
以上が私の戦略です。

■まとめ

長くなりましたが、お読み頂きありがとうございました！

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、上記のような観点で継続的に観察を続けています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指して日々観察をしています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になったのであれば嬉しいです。

毎年資産＋１０％達成を目指して、引き続き頑張ります！

ということで、本日は以上です！
お読み頂きありがとうございました！