資源?非資源?5大総合商社の純利益構成比を比較!(2022年度第3四半期)

決算分析

就活生にも個人投資家にも大人気の総合商社

今期も絶好調で、5月の期末決算でどのような純利益が発表されるのか、とても楽しみですね。

2021年3月期は伊藤忠商事が純利益・株価・時価総額でトップの「商社3冠」に輝きましたが、2022年3月期は資源高の追い風を受けて三菱商事が純利益で首位を奪還、三井物産が2位と続きました。

資源分野の業績によって目まぐるしい変化を見せている総合商社のトップ争い。

直近2023年3月期第3四半期決算の5大商社の純利益における資源非資源の比率を見ていきます。

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■純利益 資源・非資源の内訳

2022年11月に発表された2023年3月期第3四半期。

各社決算説明資料のセグメント情報から、純利益の資源・非資源の内訳をみていきます。

会社によってセグメントの分け方はそれぞれですが「天然ガス」「石油」「化学」「金属」「エネルギー」が含まれるセグメントを「資源」、それ以外を「非資源」と定義しています。

各社の純利益における資源・非資源の内訳は以下の通りです。

第3四半期時点で純利益首位は三菱商事、2位は三井物産です。

資源だけを見れば、三井物産6,008億円で首位。
非資源だけを見れば、三菱商事4,177億円で首位です。

■純利益 資源・非資源の構成比

各社の資源・非資源の構成比は以下の通りです。

非資源に強い印象のある伊藤忠商事は非資源が52%と、三菱商事・三井物産に比べるとやはり非資源の割合が高いです。

丸紅は非資源が55%と、最も非資源の割合が高い結果でした。

■セグメント別の詳細

セグメント別の詳細は以下の通りです。

資源の中でも「金属」が非常に好調で純利益を牽引していることがわかります。

三菱商事・三井物産ではその比率は40%を超え、伊藤忠商事・丸紅では30を超えます。

非資源は会社によって強みが異なります。
三菱商事は「自動車・モビリティ」と「複合都市開発」、三井物産は「機械・インフラ」、伊藤忠商事は「機械」と「住生活」、住友商事は「輸送機・建機」、丸紅は「食料第二」が、それぞれ牽引しています。

丸紅はセグメントが非常に細かく開示されていますね。

■過去からの純利益の推移

2014年3月期からの9年間と今期予想の純利益の推移は以下の通りです。

直近1~2年は資源高をうけて、資源分野に強みをもつ三菱商事三井物産の好調ぶりがわかります。

一方で、2016年3月期には、資源価格の下落による巨額の減損処理(チリでの銅鉱山開発など)もあり、三菱商事と三井物産が創業来初の赤字を出しました。

目下絶好調ではありますが、資源分野というのは波が大きいことも忘れてはいけません。

安定感という観点では、最も優れているのは伊藤忠商事ですね。

■おわりに

就活生にも個人投資家にも大人気の総合商社。
純利益における資源・非資源の内訳・構成比をみてきました。

資源に強い三菱商事・三井物産、非資源に強い伊藤忠商事。

その特徴を認識した上で、投資判断していきましょう。

特に「資源」については変動幅が大きいことは投資をする上でも意識したいポイントですね。

今は絶好調で株価も高い状態ですが、資源価格の上下動は企業努力ではコントロールできませんし、将来資源価格が大きく下落すれば、株価も大きく下落する可能性がありますので、注意していきましょう。

少しでも、総合商社への投資を検討する個人投資家さんの参考になれば嬉しいです。

私自身も総合商社への投資にはとても興味を持っていますし、将来的にはポートフォリオに加えたいと思っていますので、各社の特性を今後も勉強していきたいと思います。

参考:もし2,000万円あったら?」新NISAフル活用妄想ポートフォリオ

本日もお読み頂きありがとうございました!

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