総合商社の2023年3月期決算が出そろいました!
三菱商事、三井物産の純利益は1兆円越え。
総合商社としては初めての大台に乗せました。
一体両社は何で儲けたのか?!
セグメント利益から考察していきます!
総合商社株投資に興味のある方の参考になれば幸いです。
■2023年3月期決算の結果(一覧)
5大商社の2023年3月期決算の結果は以下の通りです。
5社ともに増収、純利益は唯一伊藤忠商事が減益、他の4社は増益の好決算となりました。
売上高No.1は三菱商事で、その額21兆円!
増収率が最も高かったのも三菱商事で+24.9%の増収でした。
三菱商事、住友商事、三井物産の3社が+20%を超える増収でした。
純利益No.1も三菱商事で、その額1兆1806億円!
2位の三井物産は1兆1306億円。
増益率が最も高かったのは丸紅で+28.0%の増益でした。
伊藤忠商事を除く4社はいずれも+20%を超える増益でした。
なんといっても特筆すべきは、三菱商事と三井物産で、総合商社として初めてに純利益1兆円を達成しました!
両社は一体何で稼いだのか、セグメント利益から考察していきます!
■三菱商事のセグメント利益
三菱商事のセグメント利益構成比は以下の通りです。
最大の利益を叩き出したセグメントは金属で、全体の37%と牽引しました。
天然ガスが14%、食品産業が11%で続きました。
金属(37%)、天然ガス(14%)、石油・化学ソリューション(4%)の資源ビジネスは全体の55%でした。
■三井物産のセグメント利益
三井物産のセグメント利益構成比は以下の通りです。
最大の利益を叩き出したセグメントは金属資源で、全体の39%と牽引しました。
エネルギーも27%と、大きな割合を占めます。
機械・インフラが15%で続きました。
金属資源(39%)、エネルギー(27%)、化学品(6%)の資源ビジネスは全体の72%でした。
■両社の比較
両社を見比べると、両社とも一番の稼ぎ頭が金属で、市況が良かったことがわかります。
資源・非資源のバランスは以下の通りです。
【三菱商事】資源:非資源=55%:45%
【三井物産】資源:非資源=72%:28%
両社とも資源ビジネスに強みを持っているイメージがありましたが、資源が占める構成比には大きな違いがありました。
資源高が強烈な追い風となった2023年3月期ですが、三菱商事の方が資源価格に左右されない非資源ビジネスの育成が順調に進んでいます。
■おわりに
総合商社の2023年3月期決算はいずれも好業績となりました。
その中でも純利益が1兆円を超えた三菱商事・三井物産が際立ちました。
1兆円もの利益をどのようにあげたのか、投資を検討しているのであれば知っておくべきポイントです。
ただ、絶好調の後ほど、注意が必要です。
2024年3月期は5社ともに減益予想となっています。
特に資源ビジネスの割合が高い三井物産については、今後の反動に要注意であると感じました。
2024年3月期はどんな1年になるでしょう。
今後の決算発表も注視していきましょう。
本日もお読み頂きありがとうございました!
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