9/20(水)、日本政府観光局(JNTO)から2023年8月の訪日外客数が発表されました。
コロナ禍では水際対策を徹底的に強化し、世界から「鎖国」とまで揶揄された日本ですが、いよいよ訪日客数も本格的に戻ってきて、経済への好影響が期待されます。
8月の訪日外客数の内容を詳しく見ていきましょう!
インバウンド関連銘柄への投資に興味のある方の参考になれば幸いです。
■8月の訪日外客数は215万人!
日本政府観光局(JNTO)が9/20(水)に発表した8月の訪日外客数は215万人(2,156,900人)でした。
2019年同月比で85.6%と、回復率では新型コロナウイルス拡大後初めて8割を超えました。
2013年以降の月別の訪日外客数の推移は以下の通りです。
まだ完全回復とはいきませんが、だんだんと回復が鮮明になってきています。
円安(9/22(金)時点:1ドル=148.3円、1ユーロ=157.9円)ということもあり、また世界と比べるとインフレも緩やかであり、外国人観光客から見ると日本への旅行は割安です。
今後も訪日外客数が増えていくことを期待したいですね。
■国・地域別の内訳は?
215万人の国・地域別の内訳は以下の通りです。
一番多かったのは26.4%の韓国で全体の約1/4を占め、18.4%の台湾が続きました。
3位には中国がランクイン。
中国の構成比は6月:10.1%、7月:13.5%、8月:16.9%とじわじわ比率が上がっています。
比較対象として、コロナ禍前の2019年8月の国別内訳を見てみましょう。
1位は中国で39.7%でした。
2位に16.7%の台湾、3位に12.3%の韓国と、距離的にも近いアジア3カ国・地域で68.6%を占めました。
米国は4.7%でした。
2019年と比べるとまだまだ少ないですが、今後ますます中国からの来日者数の存在感が増していきそうですね。
主要国・地域の訪日外客数を19年8月と比べると以下の通りです。
中国は2019年の36%ほどにとどまっています。
一方、韓国(+84.3%)、香港(+8.4%)、米国(+17.5%)、フィリピン(+22.7%)、ベトナム(+16.5%)は19年同月を上回っています。
■中国の回復鈍化懸念で株価下落も?!
8月10日から日本への団体旅行も解禁され、さらなる回復が期待されましたが、8月下旬の福島第一原発の処理水海洋放出以降、中国国内で反発の動きが広がっています。
訪日外客数の回復が鈍化することも懸念されます。
10月の大型連休「国慶節」でどれほどの方が来日されるか、注目です。
なお、回復鈍化を先取りしてか、インバウンド需要の恩恵が期待されるいくつかの銘柄では、株価下落の動きがみられます。
ホテルや旅館向けに予約管理システムを提供する手間いらず【2477】やグローバルWi-Fi事業を展開するビジョン【9416】がそうです。
もちろんこれだけが株価下落の要因とは言い切れませんが、中国国内における反日の動きが長期化するのか、その影響が様々な企業の株価下落につながるのか、その動向に注視が必要ですね。
■おわりに
国・地域ごとの動きは2019年と異なるものの、全体としては、訪日外客数は増加しています。
2019年同月比で85.6%と、回復率では新型コロナウイルス拡大後初めて8割を超えました。
2019年比36.4%にとどまる中国が、今後どのように回復していくかが注目されます。
島国かつ人口減少が今後進む日本にとって、『観光業』は国が成長していくために重要な産業です。
オーバーツーリズムなどの課題はありますが、様々な地域の魅力を活かして、国の成長につなげていかないといけません。
旅行、百貨店、ドラッグストア、化粧品。
インバウンドに関連する様々な会社から、国の成長を牽引するような会社を見つけ出し、タイミングよく投資していきたいですね!
本日もお読み頂きありがとうございました!
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