今日はエクスペディアの決算を
チェックしていきましょう♪
世界中のホテルがボタン一つで予約できるんだから
便利な時代になったわな~
本当ですね~ 私もラオスに旅行に行った時、
エクスペディアで予約しましたよ。便利でした。
ラオスか~
なかなかチョイスがしぶいな~
皆さんこんにちは。
個別株投資で毎年資産+10%を目指すサラリーマン投資家、かたつむり君です。
通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上で特に重要な情報です。
この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。
記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。
■本日のチェック銘柄
今日チェックするのは米・オンライン旅行会社(OTA:Online Travel Agent)のエクスペディア・グループ(ティッカーシンボル:EXPE)です。
NASDAQ上場で、決算期は12月です。
SBI証券お客様サイト内の「銘柄サマリー情報」より数値を抜粋すると、時価総額は291億ドル、従業員数は14,800人です。
TVCMも展開している「Hotels.com」や「トリバゴ」も同社のグループ企業です。
私がこの会社に注目している理由は
①旅行・宿泊のオンライン予約は今後も伸びていくと考えているから
②以前ラオスに旅行に行った際にエクスペディアを使って予約したが、便利だと感じたから
です。
なお、現在私はエクスペディア・グループの株は保有していません。
■決算発表内容の概要
2022/2/10(木)に発表した2021年10~12月期(第4四半期)決算の主な内容は以下の通りです。
【主な決算内容】(単位:百万ドル)
・売上高 (Revenue):2,279
(前年同期:920 前年同期比: +147.7%)
・営業利益(Operating income(loss)):163
(前年同期:▲463 前年同期比:-)
・純利益 (Net income(loss) attributable to common stockholders):276
(前年同期:▲412 前年同期比:-)
・資産合計(Total assets):21,548
(前期末:18,690)
・自己資本(Total Expedia Group, Inc. stockholders’ equity):2,057
(前期末:1,510)
・現金 (Cash and cash equivalents):4,111
(前期末:3,363)
・有利子負債(Current maturities of long-term debt, Long-term debt):8,450
(前期末:8,216)
・営業CF(Net cash provided by(used in) operating activities):+3,748
(前年同期:▲3,834)※通期
・投資CF(Net cash used in investing activities):▲931
(前年同期:▲263)※通期
・財務CF(Net cash provided by(used in) financing activities):▲973
(前年同期:+4,077)※通期
■決算発表内容分析のものさし
決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。
それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。
★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)
【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100
【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上
★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)
【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%) =純利益÷自己資本×100
※四半期決算時は純利益を年換算し算定
【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE :15%以上
★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か
【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷資産合計×100
【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。
★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か
【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること
■決算発表内容分析
それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。
●成長性のチェック
Q4の売上高は前年同期比+147.7%でした。
営業利益は前年同期の▲463から今期は163に、純利益は前年同期の▲412から今期は276に、それぞれ黒字転換しました。
四半期黒字はQ3に続き2期連続です。
通期の売上高は前年比+65.4%でした。
営業利益は前年の▲2,719から今期は186と黒字転換しました。
純利益は前年の▲2,687から今期は▲269と、2年連続赤字となりましたが、赤字幅は縮小されました。
売上高はQ4、通期ともに指標の+10%を大きく上回りました。
コロナの影響により前年が大きく落ち込んだこともありますが、特にQ4での回復が鮮明になっています。
Q4売上高は2019年Q4の83%まで回復してきています。
営業利益・純利益もQ4では黒字に転じました。
コロナ前の2019年と比べると、通期売上高は71.3%、営業利益は20.6%とまだまだですが、回復に向けた兆しが見えてきています。
通期の売上高をセグメント別、プロダクト・サービス別で見ると、以下の通りです。
セグメント別では78%がリテールで、B2Bが17%です。
プロダクト・サービス別では宿泊(Lodging)が75%で、広告メディア(Advertising and media)が7%、航空(Air)が3%と続きます。
B2Bもやってんだな~
●収益性のチェック
Q4の売上高営業利益率は7.2%、売上高純利益率は12.1%でした。
通期の売上高営業利益率は2.2%でした。(売上高純利益率は純利益が赤字のため割愛)
参考に、コロナ前2019年は、売上高営業利益率が7.5%、売上高純利益率が4.7%でした。
ROEは通期純利益が赤字のため割愛します。
●安全性のチェック
自己資本比率は9.5%でした。
保有している現金4,111に対し、有利子負債は8,450と、有利子負債が現金を上回りました。
コロナ前の2019年末は自己資本比率が18.5%、現金3,315、有利子負債4,938でした。
コロナによって純資産が毀損したことで自己資本比率が悪化、運転資金を確保するために有利子負債が増加、といった構図が伺えます。
安全面、随分悪化してるみたいだな~
大丈夫なのか~
旅行業界はコロナでかなりダメージ受けましたからね。
四半期では黒字転換してますから、これからだんだん
改善していくと思いますよ。
●キャッシュ創出力のチェック
通期の営業CFは+3,748と、キャッシュインとなりました。
通期の営業利益163を上回るキャッシュインとなりました。
前年は本業からのキャッシュを示す営業CFが▲3,834と非常に苦しい状態でしたので、この1年でキャッシュの動きはかなり改善されました。
■業績予想に対する進捗度
SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報に記載されている今期業績予想に対する進捗度をチェックします。
業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。
業績予想に対する達成度は、売上高は99.6%、純利益は▲522の予想に対し▲269と赤字幅を縮小しての着地となりました。
■来期の業績予想から見る将来成長性
SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報より、来期の業績予想をチェックします。
今期の業績予想を起点に、来期の成長性を見ていきます。
売上高は+35.5%の増収と予想されています。
純利益は今期の▲269の赤字から、来期は681の黒字と予想されています。
■株価水準とチャートの動き
2/11(金)の終値は192ドルです。PERは来期予想で計算すると45倍程度になるかと思います。
過去5年の株価の動き(週足)は以下の通りです。
2020年のコロナショックで一時的に大きく下落しましたが、その後は右肩上がりで上昇し、現在は最高値圏で推移しています。
■私の投資戦略
以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。
コロナ禍で最も甚大なダメージを受けた業界の一つである旅行業界。
2020年、2021年と非常につらい環境が続いていますが、業績には光が見えてきています。
通期純利益は赤字であるものの、Q4では営業利益・純利益は黒字転換し、Q4の売上高は2019年の83%まで戻ってきています。
事業が苦戦をしている中でも株価が最高値圏にあることは、今後人流の回復、旅行産業の回復が多くの投資家に期待されているということでしょう。
私も同じ考えを持っています。
特に同社のようなオンラインの旅行会社が伸びていくと考えています。
同社は配当がないため、キャピタルゲイン狙いで「5年で株価2倍」を狙っていく銘柄となりますが、現在の株価水準は高すぎるため、大きく下落することがない限り、仕掛けていきにくいところです。
目安は130ドルです。(現在の株価▲32%の水準)
ここまで下がればPERも30倍程度になりますので、買付を検討していこうと考えています。
以上が私の戦略です。
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■まとめ
私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になったのであれば嬉しいです。
私が銘柄選びの基準や、仕掛けるタイミング、投資に対する考え方について参考にしている書籍は以下の通りです。
よろしければ読んでみて下さい。
私の資産形成モチベーションの原点です!「自分のためにお金を働かせる」という思考を強烈に植え付けられました。
4人の著者の視点から、テンバガーが期待できる銘柄の選び方を学べました!
ウォーレン・バフェットが味わった数々の教訓(苦みも含めて)は、長期投資を志す方には有益な学びがありますね!
世界中を旅する冒険投資家ならではの視点の広さ、歴史から学べる投資家の取るべき行動、とてもためになりました!
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長期投資家は暴落相場で買って買って買いまくる!
毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!
お読み頂きありがとうございました!
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