【インパクトHD】21/11/12決算発表内容と私の投資戦略

決算分析

私は毎年資産+10%達成を目標に投資に励むサラリーマン投資家です。

通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、特に年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上でとても重要な情報です。

この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。

記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の方の参考になれば嬉しいです。

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■本日のチェック銘柄

今日チェックするのは電子看板を中心とした店頭販売促進事業等を展開するインパクトHD(証券コード:6067)です。
東証マザーズ上場で、決算期は12月です。
直近の四季報より数値を抜粋すると、時価総額は233億円、従業員数は連結で408名です。
同社の経営理念は「社会性ある事業の創造」です。

私がこの会社に注目している理由は、インド・コンビニ事業に将来性を感じるからです。
現在私はインパクトHDの株は保有していません。

■決算発表内容の概要

2021/11/12(金)に発表した2021年12月期第3四半期決算の主な内容は以下の通りです。
なお、今期より連結決算を採用しているため会社発表では前年同期比の記載はありませんが、以下では単純に前期の数値を記載しています。

【主な決算発表内容】(単位:百万円)

売上高  :9,199(前年同期: 7,586 前年同期比: +21.2%)
営業利益 :1,048(前年同期:    537 前年同期比: +94.9%)
純利益  :   666(前年同期:    216 前年同期比:+207.4%)
資産合計 :8,532(前期末:8,595)
自己資本 :3,461(前期末:2,670)
現金   :3,681(前期末:4,172)
有利子負債:3,917(前期末:4,291)営業CF  :  -  (前年同期: - ) ※開示なし
投資CF  :  -  (前年同期: - ) ※開示なし
財務CF  :  -  (前年同期: - ) ※開示なし

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)

【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100

【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上

★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)

【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%)      =純利益÷自己資本×100
※四半期決算時は純利益を年換算し算定

【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE      :15%以上

★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か

【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷総資本×100

【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。)

★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か

【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

売上高は前年同期比+21.2%でした。
営業利益は同+94.9%でした。
純利益は同+207.4%でした。

いずれの指標とも前年同期比+10%を大きく上回っての増収増益、売上高、営業利益ともに過去最高となりました。
営業利益については、過去最高だった前期の実績をQ3時点で上回りました。

同社の事業は①HRソリューション事業、②IoTソリューション事業、③MRソリューション事業の3つに大きく分けられます。
HRソリューション事業は前年同期比+15.6%、IoTソリューション事業は同+60.5%、MRソリューションは同▲6.5%でした。
HRソリューション事業とIoTソリューション事業が同社の売上高を牽引しました。

●収益性のチェック

売上高営業利益率は11.4%、売上高純利益率は7.2%、ROEは25.7%でした。

ROEは25%超と非常に高い水準となりました。
売上高営業利益率、売上高純利益率は指標には届きませんでした。

●安全性のチェック

自己資本比率は40.6%でした。
現金3,681に対し、有利子負債は3,917と、若干ですが有利子負債が上回りました。

有利子負債は前期末の4,291から374減少し、自己資本比率も前期末の31.1%から10ポイント近く改善し、安全性は高まりました。

●キャッシュ創出力のチェック

キャッシュ・フロー計算書は非開示のため、チェックは割愛します。

■業績予想(会社発表)に対する進捗度

会社が発表した業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。

売上高の進捗度は70.7%でした。
営業利益の進捗度は65.5%でした。
純利益の進捗度は71.6%でした。

Q3目安である75%にはいずれも届きませんでしたが、決算説明資料では「順調に推移」とありました。
過去2ヵ年の売上高・営業利益の四半期ごとの割合を見ると(決算説明資料P14)、第4四半期の割合が高いため、通期予想達成に向けて順調なのかと思います。

■来期の業績予想(会社四季報情報)から見る将来成長性

会社四季報では、過去の業績に加えて、今期の業績予想、来期の業績予想が記載されています。
会社四季報の記者が会社に取材をし、分析した結果掲載されている予想値です。
会社が発表している業績予想と一致する場合もあれば、ずれることもあります。
このずれがある時は、注意が必要です。

※SBI証券お客様サイトより、同社の会社四季報情報を抜粋

今期の会社発表業績予想から、来期の四季報発表業績予想への成長性を見ていきます。
売上高は+15.4%、営業利益は+37.5%、純利益は+29.0%と、いずれも大幅な増収増益が予想されています。

■株価水準とチャートの動き

11/12の終値は4,485円。PERは31倍です。
過去5年間の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋

現在の株価は5年前の水準から7倍ほどとなり、大きく伸びていることがわかります。

2019年は大きく上昇し、その後一気に下落し、値動きが大きい1年でした。
インド・コンビニ事業への期待が一気に高まり、その後現地提携会社の会長の死去もあり、一気に下落しました。
インドでの新型コロナウイルス感染拡大が収束するまでの当面の間は、コンビニ事業への転換にかかる投資を控え、業態転換を一時的にストップする方針をとっています。
インド・コンビニ事業はストップしていますが、本業がコロナ禍でも好調で、株価も伸びてきています。
インド・コンビニ事業の再開が発表されるとまた爆発的に株価が上がっていく可能性もあると思っています。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

前期、前々期は、インド・コンビニ事業の混沌もあり、持分法による投資損失の計上や、貸倒引当金繰入額の計上により、2期連続での最終赤字でした。

ただし、本業はコロナ禍でも順調に成長し、売上高・営業利益は順調に伸びてきています。
引き続き本業が順調に成長し、それに加えて今後インド・コンビニ事業が再開されたら、と考えると同社の業績・株価の将来性は非常に楽しみです。

コロナの不安、インド事業への不安がまだあるうちに同社の株価が大きく調整することがあれば、積極的に仕掛けていきたいと考えています。
目安は2,500円です。
決算発表日の株価から▲44%以下ですのでここまで下がることは難しいかもしれませんが、今の株価で買っても5年で株価2倍は難しいかと思いますので、下がるのをじっくり待ちたいと思います。
このまま上がってしまったら・・・それは仕方ないですね。
これが私の戦略です。

■まとめ

長くなりましたが、お読み頂きありがとうございました!

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、上記のような観点で継続的に観察を続けています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指して日々観察をしています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になったのであれば嬉しいです。

毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!お読み頂きありがとうございました!

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