今日はトビラシステムズの決算をチェックしていきましょう♪
爆益の扉(トビラ)を開きたいものだわ~
はい、がんばってくださいね。
なんだよ、気持ちこもってねーな~!迷惑電話かけるぞ!
皆さんこんにちは。
個別株投資で毎年資産+10%を目指すサラリーマン投資家、かたつむり君です。
(TWITTER:@posikatatsumuri)
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通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上で特に重要な情報です。
この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。
記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。
■本日のチェック銘柄
今日チェックするのは迷惑情報フィルタ事業を展開するトビラシステムズ(証券コード:4441)です。
東証一部上場で、決算期は10月です。
4月からの新市場区分では「プライム市場」に区分されますが、上場維持基準のうち「流通株式時価総額」の基準を満たしておらず、基準の適合に向けた計画書を提出しての暫定的なプライム市場区分となっています。
直近の四季報より数値を抜粋すると、時価総額は103億円、従業員数は56名です。
同社が掲げる企業理念は「私たちの生活 私たちの世界を よりよい未来につなぐトビラになる」です。
私がこの会社に注目している理由は
①迷惑電話・特殊詐欺という社会問題を減少させる、社会貢献性の高いビジネスだから
②今後高齢化が進む日本において、ニーズがますます増えると考えられるから
です。
現在私はトビラシステムズの株は保有していません。
■決算発表内容の概要
2022/3/10(木)に発表した2022年10月期第1四半期決算の主な内容は以下の通りです。
【主な決算発表内容】(単位:百万円)
売上高 : 391
(前年同期: 335 前年同期比:+16.7%)
営業利益 : 134
(前年同期: 123 前年同期比: +9.2%)
純利益 : 62
(前年同期: 84 前年同期比:▲26.6%)
資産合計 :2,199(前期末:2,170)
自己資本 :1,450(前期末:1,489)
現金 :1,188(前期末:1,146)
有利子負債: 283(前期末: 295)
営業CF :-(前年同期:-)※非開示
投資CF :-(前年同期:-)※非開示
財務CF :-(前年同期:-)※非開示
■決算発表内容分析のものさし
決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。
それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。
★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)
【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100
【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上
★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)
【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%) =純利益÷自己資本×100
※四半期決算時は純利益を年換算し算定
【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE :15%以上
★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か
【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷資産合計×100
【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。)
★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か
【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること
■決算発表内容分析
それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。
●成長性のチェック
売上高は前年同期比+16.7%でした。
営業利益は同+9.2%でした。
純利益は同▲26.6%でした。
売上高は+15%を超えての増収となりました。
迷惑情報フィルタ事業のうち主力であるモバイル向けフィルタサービスが売上高の82%を占めました。
Q1の営業利益は+9.2%の増収となりましたが、通期では合同会社280blocker吸収合併によるのれん償却やトビラフォンBizの出荷増に伴う売上原価増などにより、減益の計画になっています。
●収益性のチェック
売上高営業利益率は34.3%、売上高純利益率は15.9%でした。
いずれも指標を上回り、高い収益性を示しました。
過去5年間の推移は以下の通りです。
売上高営業利益率:32.3%、27.1%、41.4%、40.4%、40.7%
売上高純利益率 :18.4%、17.5%、25.3%、26.1%、27.1%
毎年高い利益率が示されていますが、特にここ3年は利益率でした。
実質的に競合のいない独特なサービスを提供している強みが発揮されています。
ROEは17.2%と、こちらも指標の15%を上回りました。
●安全性のチェック
自己資本比率は65.9%でした。
現金1,188に対し、有利子負債は283と、現金が有利子負債を上回りました。
●キャッシュ創出力のチェック
キャッシュ・フロー計算書は非開示のため、キャッシュ創出力のチェックは割愛します。
■業績予想(会社発表)に対する進捗度
会社が発表した業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。
業績の進捗度は、売上高:24.0%、営業利益:26.2%、純利益:18.7%でした。
Q1の目安である25%を、営業利益だけが上回りました。
純利益の進捗が特に弱いように見えます。
■来期の業績予想(会社四季報情報)から見る将来成長性
最新の12月発売の会社四季報には来期(2023年10月期)の予想はまだ掲載されていないため、来期の将来性については割愛します。
■株価水準とチャートの動き
3/11(金)の終値は701円。PERは22倍です。
過去5年間の株価の動き(週足)は以下の通りです。
2019年4月の上場後、株価は急激に上昇しましたが、6月に上場来高値3,746円をつけてからは一転、下落を続けました。
2020年のコロナショック後、一旦盛り返す動きをみせましたが、2020年6月以降もずるずると下落を続けています。
今回の決算発表翌日、株価は▲8.5%下落し、上場来安値を記録しました。
■私の投資戦略
以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。
3ヶ年の中期経営計画の初年度が始まりました。
今期は増収減益が予想されています。
直近4年間は売上高・営業利益・純利益のいずれも+15%以上の高成長を続けてきましたので、今期は一服、という1年です。
来期(2023年10月期)のジャンプアップにつなげることが出来るのかに注目しています。
特に来期(2023年10月期)の純利益が前年(2022年10月期)比50%ほどでの成長を中期経営計画で掲げていますので、その数値が果たして現実的なものなのか、注意をしながら観察していきたいです。
3ヶ月前の記事で、買付の目安として800円と書きました。
現在の株価はそこからさらに▲12%程下落した水準ですが、まだ買っていません。
買付をとどまっている理由、投資に踏み出せずに引っ掛かっている理由は以下の6点です。
・プライム市場に区分されるものの、上場維持基準を満たしておらず、暫定的な区分であるから
・売上高・営業利益、いずれの面からも、中期経営計画達成の蓋然性に疑問を感じているから(プライム市場に区分されるための過度に強気な計画に見える)
・好調な業績であるにもかかわらず、市場区分決定をめぐるタイミングで財務の要でもある前CFOが退任となったことに違和感があったから
・事業とのシナジーを感じない投資に違和感があったから
・将来的な配当の金額に不安感があるから(業績悪化でさらっと減配しそう、それによって株価が下落することがありそう)
このQ1は営業利益が増益でしたが、Q2以降で減益に転じる予想のため、次回決算発表以降に株価はさらに下落することも考えられますので、少なくとも6月のQ2決算発表までは手を出さないつもりです。
来期予想については、会社四季報の春号(3月発売)以降に業績予想が掲載されるようになりますので、そちらの数値の動きにも注意を払って観察しようと思います。
自分の中で引っ掛かることが多い中での投資が成功するとは思えませんので、引っ掛かりが少しずつ解消されるまでは、手を出さずに観察を続けていこうと思っています。
以上が私の戦略です。
■まとめ
私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。
私が銘柄選びの基準や、仕掛けるタイミング、投資に対する考え方について参考にしている書籍は以下の通りです。
よろしければ読んでみて下さい。
私の資産形成モチベーションの原点です!「自分のためにお金を働かせる」という思考を強烈に植え付けられました。
4人の著者の視点から、テンバガーが期待できる銘柄の選び方を学べました!
ウォーレン・バフェットが味わった数々の教訓(苦みも含めて)は、長期投資を志す方には有益な学びがありますね!
毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!
お読み頂きありがとうございました!
■参考:同社に関する過去の記事
・【トビラシステムズ】21/12/10決算発表内容と私の投資戦略
※21/12/10(金)に発表した2021年10月期第4四半期決算についての記事となります。
・【銘柄研究!】本日の気になる銘柄~トビラシステムズ
※21/9/10(金)に発表した2021年10月期第3四半期決算についての記事となります。
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