皆さんこんにちは。
個別株投資で毎年資産+10%を目指すサラリーマン投資家、かたつむり君です。
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通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上で特に重要な情報です。
この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。
記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。
■本日のチェック銘柄
今日チェックするのは仮想デスクトップソリューションを提供するアセンテック(証券コード:3565)です。
東証プライム市場上場で、決算期は1月です。
直近の四季報より数値を抜粋すると、時価総額は103億円、従業員数は84名です。
同社が掲げる企業理念は「簡単、迅速、安全に!お客様のビジネスワークスタイルの変革に貢献する」です。
私がこの会社に注目している理由は
①同社のサービスがテレワークの普及、働き方改革の実現に貢献すると考えているから
②テレワークが増える中でセキュリティ対策は今後ますます必要になっていくと考えているから
です。
現在私はアセンテックの株を100株保有しています。
■決算発表内容の概要
2022/6/13(月)に発表した2023年1月期第1四半期決算の主な内容は以下の通りです。
【主な決算発表内容】(単位:百万円)
売上高 : 1,561(前年同期: 1,730 前年同期比: ▲9.7%)
営業利益 : 192(前年同期: 217 前年同期比:▲11.6%)
純利益 : 144(前年同期: 151 前年同期比: ▲4.2%)
資産合計 : 3,835(前期末:3,576)
自己資本 : 2,393(前期末:2,345)
現金 : 1,698(前期末:1,418)
有利子負債: 0(前期末: 0)
営業CF : - (前年同期: - )※非開示
投資CF : - (前年同期: - )※非開示
財務CF : - (前年同期: - )※非開示
■決算発表内容分析のものさし
決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。
それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。
★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)
【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100
【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上
★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)
【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%) =純利益÷自己資本×100
※四半期決算時は純利益を年換算し算定
【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE :15%以上
★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か
【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷資産合計×100
【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。)
★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か
【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること
■決算発表内容分析
それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。
●成長性のチェック
売上高は前年同期比▲9.7%、営業利益は同▲11.6%、純利益は同▲4.2%でした。
7期連続増収増益を目指す今年度ですが、Q1は減収減益でのスタートとなりました。
決算短信によれば、減収の要因として半導体供給問題に起因する納期遅延の発生、減益の要因として、急激な円安等によるコスト増の影響、と書かれていました。
同社のビジネスにとって、現在の外部環境は逆風となっているようです。
Q1は開示内容が限定的なためセグメント別の動向などはわかりません。
Q2の決算発表でじっくり確認したいと思います。
●収益性のチェック
売上高営業利益率は12.3%、売上高純利益率は9.3%でした。
目安である15%、10%には届きませんでしたが、年々利益率は高まっています。
直近6年間(2017年1月期~2022年1月期)の利益率の推移は以下の通りです。
だんだんと利益率が高まっています。
ROEは24.2%でした。
目安としている15%を上回りました。
●安全性のチェック
自己資本比率は62.4%でした。
現金1,698に対し、有利子負債は0、無借金経営です。
現金が負債合計(1,437)を上回っており、財務の安全性は問題ありません。
●キャッシュ創出力のチェック
Q1はキャッシュフロー計算書が非開示のため、割愛します。
■業績予想(会社発表)に対する進捗度
会社が発表した業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。
通期業績予想に対する進捗度は、売上高:23.7%、営業利益:24.7%、純利益:26.8%と、ほぼ計画通りに進捗しました。
■来期の業績予想(会社四季報情報)から見る将来成長性
会社四季報では、過去の業績に加えて、今期の業績予想、来期の業績予想が記載されています。
会社四季報の記者が会社に取材をし、分析した結果掲載されている予想値です。
会社が発表している業績予想と一致する場合もあれば、ずれることもあります。
このずれがある時は、注意が必要です。
来期の成長率は売上高:+6.1%、営業利益:+7.7%、純利益:+7.4%と予想されています。
目安の+10%には届きませんでした。
■株価水準とチャートの動き
6/23(木)の終値は614円。PERは15倍です。
過去5年間の株価の動き(週足)は以下の通りです。
2017年4月の上場以降、1,000円を少し超えたあたりをなかなか抜けられずに来ましたが、2020年に入り、その壁を突破。
コロナショックで一旦は大きく調整しますが、テレワーク銘柄としての期待を集め、コロナショックの安値856円から3倍近くの水準まで上昇しました。
2020年10月以降は下落を続け、現在はコロナ前を下回り、最高値から▲75%ほど下落した水準です。
■私の投資戦略
以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。
7期連続増収増益を目指す今年度ですが、Q1は減収減益でのスタートとなりました。
半導体供給問題に起因する納期遅延の発生や、急激な円安等によるコスト増など、昨今の外部環境の影響はやや心配ではあります。
過去6年間(2017年1月期~2022年1月)、今期予想、来期予想の売上高・営業利益・純利益・EPSの推移は以下の通りです。
売上高の伸びが弱いですが、EPSは着実に右肩上がりで成長しています。
安定して増収増益を続けている点、利益率が毎年改善されている点、無借金経営と安全性が高い点、とても私好みの銘柄です。
「5年で株価2倍」を狙って、今年1月に100株を購入しました。
コロナ禍でテレワーク銘柄として大きな注目を集めた反動で株価が大きく下落することは理解できますが、コロナ前の水準を下回るほどに下落した現在の株価はさすがに下がり過ぎだと考えています。
今回の決算発表を受けて、6/13(月)からの1週間で▲13%ほど下落しました。
600円(第1次買付から▲20%)をターゲットに、追加買付を検討しています。
2020年ほど一気にテレワークニーズが高まることはもうないと思いますが、アフターコロナの世界でもテレワークがなくなることはなく、長い時間をかけてテレワーク定着が進んでいくと考えていますので、じっくり応援していきます。
以上が私の戦略です。
■まとめ
私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。
毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!
お読み頂きありがとうございました!
■参考:同社に関する過去の記事
・【アセンテック】22/3/14決算発表内容と私の投資戦略
※22/3/14(金)に発表した2022年1月期第4四半期決算についての記事です。
・【アセンテック】21/12/10決算発表内容と私の投資戦略
※21/12/10(金)に発表した2022年1月期第3四半期決算についての記事です。
・【銘柄研究!】本日の気になる銘柄~アセンテック
※21/9/10(金)に発表した2022年1月期第2四半期決算についての記事です。
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