皆さんこんにちは。
個別株投資で毎年資産+10%を目指すサラリーマン投資家、かたつむり君です。
(TWITTER:@posikatatsumuri)
皆さん、投資対象として注目している業界はありますか?
私が最近気になっている業界の一つが、旅行関連業界です。
コロナ禍で大きな打撃を受けた業界で、今もコロナ前の水準まで戻っていませんが、今後の復活に向けた様々な動きがあり、投資対象として注目しています。
「観光産業ニュース読者数No.1」の『トラベルボイス』の記事から、私が注目した記事5本を紹介します。
■①政府、観光目的インバウンド「添乗員なしツアー」の入国を可能に、受入れガイドラインも改訂、9月7日から
政府、観光目的インバウンド「添乗員なしツアー」の入国を可能に、受入れガイドラインも改訂、9月7日から
8月31日の岸田首相の記者会見にて、9月7日以降の水際対策緩和が明言されました。
1日当たりの外国人旅行者入国者数上限が現在の2万人から5万人に引き上げられ、添乗員なしのツアーでの入国も可能となります。
1日あたり5万人ということは、年間換算で1,825万人です。
コロナ前の2019年の年間訪日外客数が3,188万人ですので、コロナ前の水準からはまだまだ、です。
日本政府観光局(JNTO)のデータをもとに、訪日外客数の推移をグラフにすると以下の通りです。
参考として、年間1,825万人水準を緑色の線で示しました。
とはいえ、、、
・現在は1ドル140円と非常に円安水準!
・「次に海外旅行したい国・地域」ランキング(※)で日本は堂々の1位!
(※日本政策投資銀行と日本交通公社が昨年10月に共同で実施したオンライン調査)
ということもあり、だんだんと外国人観光客が増え、日本の観光産業・経済全体が活性化されることが期待されます!
観光産業復活へ向けて、入国制限が緩和されていくのはとても明るいニュースですね!
■②HIS、資本金を1億円に減資へ、財務体質の健全化や税負担の軽減が目的、10月27日の臨時株主総会で承認後に
HIS、資本金を1億円に減資へ、財務体質の健全化や税負担の軽減が目的、10月27日の臨時株主総会で承認後に
HISに関する注目記事が2本立て続けに発表されました。
まず1本目は減資です。
現在247億円の資本金を1億円に減資することが発表されました。
減資により、税法上「中小企業」の扱いとなり、法人税の一つである外形標準課税が免除されるなど、様々な税優遇措置を受けることができます。
直近決算のHISの貸借対照表を抜粋すると以下の通りです。
肩書としては格下げではありますが、財務面ではメリットが大きく、投資家にとっては悪いニュースではないと思っています。
旅行業界では最大手のJTBが2021年3月31日付で、資本金を23億円から1億円に減資しました。
他業界でも、格安航空会社のスカイマークが90億円から、回転すしのカッパ・クリエイトが98億円から、居酒屋の大庄が86億円から、チムニーが57億円から、それぞれ1億円に減資しました。
コロナ禍で各社、名より実を取る経営を進めています。
■③HIS、ハウステンボス売却を正式発表、香港の投資会社に666億円で、JR九州ら株主5社も全株譲渡へ
HIS、ハウステンボス売却を正式発表、香港の投資会社に666億円で、JR九州ら株主5社も全株譲渡へ
HISに関する注目記事2本目は、ハウステンボスの売却です。
HISが所有するハウステンボスの株式2,000万株すべてを香港の投資会社「PAG HTB Holdings」に666億円で売却することが発表されました。
関係会社株式売却益として、646億円を特別利益に計上することも発表されました。
20億円で買ったものを、666億円で売り、646億円で売却ということです。
見事な再建ぶりです。
ハウステンボス事業の売上高・セグメント利益の推移は以下の通りです。
※決算短信のセグメント情報より抜粋。
※2015年10月期以前は「テーマパーク事業」の数値を抜粋
※2016年10月期以降は「ハウステンボスグループ」の数値を抜粋
今期は大きな特別利益が計上されますが、注目は来期以降のHISの業績です。
コロナ前の2019年10月期の売上高・セグメント利益の構成比は以下の通りです。
ハウステンボスは、売上高こそ全体の3%でしたが、セグメント利益では25%と、旅行と比べても利益率が高く、利益貢献が大きい事業でした。
ハウステンボスがなくなると、売上高・セグメント利益、いずれにおいても旅行が90%以上と、旅行の一本足打法となります。
主力である日本発の海外旅行が本格的に復活するのはおそらく来期(2023年10月期)の後半以降になるのではないかと予想していますので、HISがこの先どのように事業を立て直していくのか、注目です。
なお、HISの株価チャートは以下の通りです。
コロナ前の水準にはまだ届いていません。
今後全国旅行支援などによる追い風も期待されますが、やはり主力は日本発の海外旅行ですし、ハウステンボスに代わる収益源もすぐには育たないでしょうから、他社に比べると回復までは時間がかかるかもしれません。
■④民泊エアビー、インフレ率の高い国で新規ホストが増加傾向、住宅所有コスト上昇が要因か
民泊エアビー、インフレ率の高い国で新規ホストが増加傾向、住宅所有コスト上昇が要因か
エアビーアンドビーの調査で、インフレ率の高い国で新規ホストが拡大している、という記事です。
米国では前年同期比+50%、カナダでは同2倍に増加しました。
米国では住宅所有コスト上昇によって、住宅ローンを返済するためにホスティングを開始する人が増えるなど、インフレの影響がこんなところにも出ています。
エアビーアンドビーの四半期業績推移は以下の通りです。
コロナ禍で2020年12月期は大幅な赤字となりましたが、だんだんと旅行需要回復の兆しが業績にも表れています。
2022年12月期は通期純利益も黒字予想となっています。
エアビーアンドビーのチャートは以下の通りです。
業績は回復に向かうことが見込まれますが、株価は軟調に推移しています。
投資対象としては面白そうだなと感じています。
記事にあるように、ホストが拡大すれば、今後需要が増加した場合に受け入れるキャパシティが増え、売上増加につながりますので、今後の推移が楽しみです。
■⑤米・金融「シティ(Citi)」、今秋に新たな旅行予約サイトを立ち上げ、ブッキング・ドットコムとの提携で
米・金融「シティ(Citi)」、今秋に新たな旅行予約サイトを立ち上げ、ブッキング・ドットコムとの提携で
米金融サービス企業のシティがブッキング・ドットコムなどと提携し、新たに旅行予約プラットフォーム「Citi Travel」を立ち上げる、というニュースです。
記事の中では、アメリカン・エキスプレスが体験予約のゲット・ヨア・ガイドと提携、英国の金融アプリRevolutがエクスペディアと協業、といった事例も取り上げ、金融関連サービス企業による旅行サービス参入が相次いでいる現状を伝えています。
今後も様々な異業種からの参入や提携によって旅行産業の業界地図が変わっていくかもしれません。
中長期的には、いわゆる大手旅行会社だけが旅行業界ではない、という視点も持った方がいいかもしれませんね。
■おわりに
コロナ禍で大打撃を受けた旅行業界ですが、だんだんと復活に向けた動きがでてきたように感じます。
仕事や買い物、様々な面でリモートが定着しつつありますが、やはり「旅」に関してはその地に実際に行ってこその価値がありますし、人と人とが「交流」したいという欲求は失われることはないので、これからも旅行関連銘柄は成長余地があると考えています。
今後も様々なニュースから、投資のヒントを探していきます。
本日もお読み頂きありがとうございました!
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