ビジネス会計検定3級基礎講座②~売上高営業利益率

投資の考え方

【本記事はアフィリエイト広告を利用しています】

ビジネス会計検定3級に出てくる基礎的な財務諸表分析について、事例を交えて解説します。

今日解説するのは「売上高営業利益率」です。

スポンサーリンク

■売上高営業利益率とは?

ビジネス会計検定3級のテキストでは「百分比損益計算書」の項目の中で取り上げられています。

「百分比損益計算書」とは、損益計算書の各項目の金額を売上高の金額で割り、百分比(パーセント)で表現するものです。

この百分比損益計算書によって、売上高や利益の規模の異なる会社でも、各項目の売上高に対する比率の大小を比べることができるようになります。

百分比損益計算書のうち、営業利益が売上高の何%あるか、この比率が売上高営業利益率です。

営業利益は本業の儲けを示しますので、本業の儲けが売上高の何%あるのか収益性の高さを測る指標となります。

■売上高営業利益率の計算方法

売上高営業利益率の計算方法は以下の通りです。

上記の損益計算書の数値を例にとると、以下の通りとなります。

理解できましたか?

■3つのチェックポイントと具体例

株式投資において、投資対象会社の売上高営業利益率をチェックする際に大切なチェックポイントは3点です。

・利益率の水準は高いか、低いか
・利益率の推移は安定しているか、不安定か
・利益率は改善をしているか、悪化しているか

・利益率の水準は高いか、低いか

利益率は高い方がもちろん望ましいです。

私は、売上高営業利益率「15%」を、一つの目安として観察をしています。

利益率が高いことで有名な業界と言えば、クレジットカード業界です。
米・クレジットカード大手のビザやマスターカードは、売上高営業利益率が50%を超えます。

日本の会社の中で特に利益率が高いのは、ホテルや旅館といった宿泊施設向けに予約管理システムを提供する手間いらずです。
2022年6月期通期の売上高営業率は71.6%と非常に高い収益性を示しました。

・利益率の推移は安定しているか、不安定か

利益率の推移が安定しているかどうかも大事なポイントです。

前出のビザマスターカードの過去10年の売上高営業利益率の推移は以下の通りです。

両社とも大変安定して推移しており、クレジットカード業界の安定感が見て取れます。

一方、業績の変動の大きい会社、例えば再生可能エネルギー発電事業を行うレノバの売上高営業利益率の推移は以下の通りです。

年によって3%~42%と、非常にブレが大きいです。

・利益率は改善をしているか、悪化しているか

原価の削減や生産効率の改善などによって、利益率は改善します。
一方、最近の燃料高や資材価格の高騰といったコストの増加によって、利益率は悪化します。

数年間のスパンで、利益率が改善に向かっているのか、悪化に向かっているのかをつかむことは重要です。

以下は、病院や介護関連施設向けにタオルなどをレンタルするエランの利益率の推移です。

年々利益率が改善していることがわかります。
売上高も順調に増加する中でも利益率が改善しており、とてもいい状態と言えます。

一方、以下は、米・ビヨンドミートの利益率の推移です。

2019年12月期までは改善を続けてきましたが、近年の売上低迷を受けて、悪化に転じました。
利益率改善の兆しが見えるまでは、投資は控えた方が良い銘柄です。

■おわりに

売上高営業利益率、本業における収益性を測る、大変重要な指標となります。

・利益率の水準は高いか、低いか
・利益率の推移は安定しているか、不安定か
・利益率は改善をしているか、悪化しているか

複数社による比較過年度との比較によって、会社の個性状態方向性を捉え、投資判断に活かしていきましょう!

ビジネス会計検定3級の知識は、私の株式分析の基礎になっています。

合格に必要な勉強時間は50時間と言われます。

独学で十分に合格が狙え、得た知識をすぐ投資に活かすこともでき、学習のモチベーションを高く維持しやすい資格と言えると思います。

次回の試験日は310日(日)です。
(一般受付(クレジットカード決済)は2024年1月12日(金)~2月1日(木)です!)

ぜひ基礎的な財務諸表分析力を身に付けて、株式投資に活かしていきましょう!

公式テキスト公式問題集独学合格が可能です!
是非チャレンジしてみて下さい!

本日もお読み頂きありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました