【ズーム】22/8/22決算発表内容と私の投資戦略

決算と私の投資戦略

皆さんこんにちは。
個別株投資で毎年資産+10%を目指すサラリーマン投資家、かたつむり君です。
(TWITTER:@posikatatsumuri

通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。

日々様々な情報が飛び交いますが、年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上で特に重要な情報です。

この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。

記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。

■本日のチェック銘柄

今日チェックするのはビデオ会議サービスを提供するズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ティッカーシンボル:ZM)です。

NASDAQ上場で、決算期は1月です。
SBI証券お客様サイト内の銘柄サマリー情報より数値を抜粋すると、時価総額は240億ドル、従業員数は8,044人です。

私がこの会社に注目している理由は
①アフターコロナの世界でも、生産性向上のためのツールとして同社のサービスが存在感を発揮すると考えているから
②ビデオ会議サービスでNo.1というシェアの高さ
です。

なお、現在私はズームの株を6株保有しています。

■決算発表内容の概要

2022/8/22(月)に発表した2022年5~7月期(第2四半期)決算の主な内容は以下の通りです。

【各数値の定義】(財務諸表のどの数値からとっているか)
売上高:Revenue
営業利益:Income from operations
純利益:Net income attributable to common stockholders
資産合計:Total assets
自己資本:Total stockholders’ equity
現金:Cash and cash equivalents
有利子負債:Debt
営業CF:Net cash provided by operating activities
投資CF:Net cash used in investing activities
財務CF:Net cash used in financing activities

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)

【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100

【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上

★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)

【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%)      =純利益÷自己資本×100
※四半期決算時は純利益を年換算し算定

【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE      :15%以上

★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か

【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷資産合計×100

【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。

★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か

【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

Q2の売上高は前年同期比+7.6%、営業利益は同▲58.7%、純利益は同▲85.6%でした。
Q2累計の売上高は前年同期比+9.9%、営業利益は同▲40.7%、純利益は同▲70.7%でした。

増収減益で、売上高の伸びも目安の+10%を下回りました。
コロナ禍で爆発的に急成長した同社の過去の実績と比べると、随分鈍化した印象です。

法人向けは好調だったものの、個人ユーザーや中小事業者向け向けが伸び悩みました。

また、販売促進費(Sales and marketing)は、前年同期比+47.7%と大幅に増加しました。
(21Q2:271百万ドル → 22Q2:400百万ドル)

21Q1以降の四半期増収率の推移は以下の通りです。

1月決算の会社のため少しわかりにくいですが、「21Q1」は「2021年1月期の第1四半期決算」ですので、2020年2月~4月を指します。

増収率の下落が続いていますが、そろそろ底を打つのか、今後の決算に注目したいです。


四半期売上高・営業利益・純利益の推移は以下の通りです。
売上高は伸び悩み、営業利益・純利益は減少傾向です。

営業利益・純利益に絞ると以下の通りです。

●収益性のチェック

Q2の売上高営業利益率は11.1%、売上高純利益率は4.2%でした。
Q2累計の売上高営業利益率は14.2%、売上高純利益率は7.3%でした。

四半期、累計共に、利益率は目安の15%、10%に届きませんでした。

Q1と比べてQ2の利益率の弱さが目立ちます。

20Q1(2019年2月~4月期)以降の利益率の推移は以下の通りです。
直近で利益率は低下傾向です。


ROEは5.3%でした。
目安の15%を下回りました。

●安全性のチェック

自己資本比率は74.4%でした。
保有している現金は937百万ドル、有利子負債は0の無借金経営です。
財務健全性は大変高いです。

20Q1(2019年2月~4月期)以降の資産合計、自己資本、自己資本比率の四半期推移は以下の通りです。

過去4年(2019年1月期~2022年1月期)と今期Q2の貸借対照表の推移は以下の通りです。

コロナ禍の2021年1月期(2020年2月~2021年1月)に、急成長を遂げ、BSの規模は1年で4倍以上になりました。

流動資産が負債合計を大きく上回り、短期的な安全性を示す流動比率(流動資産÷流動負債×100)は344%と、非常に安全性が高いことが図からもよくわかります。

●キャッシュ創出力のチェック

Q2累計の営業CFは+783百万ドル、キャッシュインとなりました。
累計営業利益309百万ドルを上回りました。

キャッシュフローの概要を図にすると以下の通りです。

■業績予想に対する進捗度

SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報に記載されている今期業績予想に対する進捗度をチェックします。
業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。

業績予想に対する達成度は売上高:49.2%、純利益:56.5%でした。
今期通期の純利益は上場来初の減益予想となっています。

■来期の業績予想から見る将来成長性

SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報より、来期の業績予想をチェックします。
今期の業績予想を起点に、来期の成長性を見ていきます。

※SBI証券お客様サイトより、同社の業績予想を抜粋

来期の成長率は、売上高:+9.9%、純利益:+1.3%と予想されています。

3ヶ月前と比べると来期予想の成長率は下方修正されています。

■株価水準とチャートの動き

9/2(金)の終値は80ドルです。PERは81倍です。
過去5年の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋

2019年4月に上場した同社。

2020年の新型コロナウイルス感染拡大によるビデオ会議需要の高まりにより株価は爆発的に上昇し、一時、年初来で6倍以上にもなりました。

2020年10月以降株価は下落が続き、現在は最高値の588ドルから▲86%程下落した水準です。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

純利益は上場来初の減益予想となっている今期、売上高の成長鈍化、利益の減少が四半期推移からも見て取れるようになってきました。

まだまだ成長を期待したい若い企業ですが、売上高の成長が鈍化しているのはやや気がかりです。
個人や中小事業者重視から、大口顧客重視に戦略の舵を切っており、売上高が再度上昇基調に転じるか、今後の決算発表をじっくり追いかけていきます。

長期的に見れば、同社の将来性は明るいと考えています。

コロナ禍で一気に加速したオンラインコミュニケーションの流れは、アフターコロナの世界では縮小すると思いますが、その有用性や利便性を実感した人々や企業も多く、オンラインコミュニケーション、リアルとオンラインのハイブリッド型コミュニケーションは今後も継続していくと考えています。

ビデオ会議サービスでNo.1のシェアを握る同社が、世の中の生産性向上のためのツールとして引き続き存在感を発揮する未来を描いています。

PLばかりに目がいきがちですが、BSをみれば有利子負債は「0」の無借金経営で、自己資本比率も74%と高く、財務健全性は非常に高いです。

コロナ禍の追い風を受けて築いた地盤によって、今後M&Aなど攻めの経営をする態勢も整っていると感じますので、再度の躍進に期待しています。

私は「5年で株価2倍」が期待できる成長銘柄として同社を観察しています。
今期は減益予想ですし、増収率の底打ちももう少し時間がかかると思いますのでしばらく低迷するかもしれませんが、じっくり観察していきたいと思っています。

ちょうど今は円安で米国株に手を出すのを自粛していましたが、当初の追加買付目安額(100ドルまで下がれば第2弾の買付、90ドルまで下がれば第3弾の買付)よりも株価が大きく下げており、少し追加で買付するのもありかな、と考えています。

これまで円安を嫌気して米国株に手を出すのを控えてきましたが、想定以上に株価が下落した銘柄については少しずつ買っていくのも悪くないかなと考え始めています。

相場の動きも見ながら、判断していきたいと思います。

以上が私の戦略です。

■まとめ

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。

そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。


毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!

お読み頂きありがとうございました!


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■参考:同社に関する過去の記事

【ズーム】22/5/23決算発表内容と私の投資戦略
※22/5/23(月)に発表した2022年2月~4月期(第1四半期)決算についての記事です。
【ズーム】22/2/28決算発表内容と私の投資戦略
※22/2/28(月)に発表した2021年11月~2022年1月期(第4四半期)決算についての記事です。
【ズーム】21/11/22決算発表内容と私の投資戦略
※21/11/22(月)に発表した2021年8月~10月期(第3四半期)決算についての記事です。

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