本記事は2022/12/18(日)に投稿した以下の記事の訂正記事です。
同社では、2022/12/9(金)に2023年7月期第1四半期決算発表を行いましたが、2022/12/26(月)に発表内容についての訂正が行われました。
訂正が生じた理由は以下の通りです。
数値が大きく変わってしまったため、本記事の数値も正しく訂正しました。
訂正部分については、赤い文字で記載しています。
■本日のチェック銘柄
今日チェックするのは高齢者向け配食サービスを展開するシルバーライフ(証券コード:9262)です。
東証プライム市場上場で、決算期は7月です。
直近の四季報より数値を抜粋すると、時価総額は167億円、従業員数は173名です。
同社が掲げるミッションは「私たちは、食の観点から誰もが安心して歳をかさねていける社会を作ります」です。
私がこの会社に注目している理由は
①今後高齢化が進む日本において、成長が期待できるビジネスだから
②将来(需要拡大が見込まれる2025年)を見据えて積極的に投資を行っているから
です。
現在私はシルバーライフの株を100株保有しています。
■決算発表内容の概要
2022/12/26(月)に修正された2023年7月期第1四半期決算の主な内容は以下の通りです。
【表差し替え】
■決算発表内容分析のものさし
私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。
それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。
■決算発表内容分析
それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。
●成長性のチェック
売上高は前年同期比+12.4%、営業利益は同+144.3%、純利益は同+94.5%でした。
売上高は目安の+10%を越えて増収となりました。
売上高の増減分析は以下の通りです。
「FC加盟店」売上高は、高齢者人口の増加に伴い市場の需要が高まってきていることから、+10.5%の増収となりました。
店舗数は、前年度末から▲12店舗減少し、978店舗となりました。
加盟獲得に苦戦しました。
「直販・その他」売上高は積極的な販売促進活動などの効果により定期顧客が増加し、+26.4%の増収となりました。
営業利益・純利益はともに大幅増益となりました。
利益改善の要因は、①自社製造切り替えによる効率化と②工場稼働率の上昇です。
前年度までに工場及び物流センターの大型投資が一段落し、いよいよ果実(利益)を収穫するフェーズに入っていきます。
●収益性のチェック
売上高営業利益率は8.1%、売上高純利益率は6.1%でした。
いずれも目安としている15%、10%には届きませんでした。
直近6年(2017円7月期~2022年7月期)と今期Q1の利益率の推移は以下の通りです。
【グラフ差し替え】
前年度までは積極的な投資もあり、利益率は低下していましたが、大型投資も一段落し、利益率が大幅に改善されました。
ROEは13.6%でした。
目安の15%には届きませんでした。
前年度通期のROEが7.6%でしたので、こちらも大幅に改善されました。
●安全性のチェック
自己資本比率は61.1%でした。
現金1,603百万円に対し、有利子負債は2,131百万円と、有利子負債が現金を上回りました。
昨年3月の栃木工場稼働に加え、今年3月には加須物流センターも稼働と、積極的に設備投資を進めていることもあり、有利子負債が増えてきています。
将来のより大きな需要を取りに行くための投資ですので、前向きに捉えています。
過去4年間(2019年7月期~2022年7月期)と今期Q1の貸借対照表の推移は以下の通りです。
【グラフ差し替え】
2021年7月期に貸借対照表が大きくなっています。
負債の部では長期借入金が大きく増加し、資産の部では建物、機械及び装置が増加しました。
借入を行い積極的に設備投資したことが貸借対照表にも表れています。
●キャッシュ創出力のチェック
キャッシュフローは非開示のため割愛します。
■業績予想(会社発表)に対する進捗度
業績予想に対する進捗度は、売上高:23.7%、営業利益:35.0%、純利益:33.3%でした。
特に利益面は高い進捗を見せており、Q2以降の決算での業績予想の上方修正が期待されます。
■来期の業績予想(会社四季報情報)から見る将来成長性
会社四季報から、来期の業績予想を見ていきます。
今期予想から、来期の四季報予想業績への成長性を見ていきます。
売上高:+11.8%、営業利益:+11.4%、純利益は+9.1%と予想されています。
■株価水準とチャートの動き
12/27(火)の終値は1,611円。PERは31倍です。
過去5年間の株価の動き(週足)は以下の通りです。
【チャート差し替え】
2017年10月の上場後、順調に上昇を続け、2018年9月には上場来高値の3,690円を記録しました。
2020年のコロナショックで大きく下げた後、一度持ち直しましたが、昨年6月以来下落が続き、上場来安値に迫る955円まで下落しました。
今年に入ってからは持ち直しの兆しが見られていましたが、今回の決算発表受けて株価は3日で▲16.7%と大きく下落しましたが、今回の決算発表後は、大きく上昇しています。
12/9(金)前場終値:1,450円(後場の13:30に決算発表)
12/9(金)後場終値:1,704円(前場比+17.5%)
12/16(金) 終値:1,866円(先週末比+9.5%)
チャートを見ても、出来高を伴って上昇し、今後の上昇が期待される形になっています。
しかし、今回の数値訂正発表によって、発表翌日12/27(火)の株価は▲19.1%と大きく下落しました。
■私の投資戦略
以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。
【一覧表差し替え】
(2022/12/27(火)追記)
今回の数値修正発表はとても残念です。
投資家は発表された数値を信じてその会社に大切なお金を預けるわけですので、その数値を修正するということは、会社の信頼そのものに大きく影響します。
利益率の推移のグラフの急回復具合の印象も変わりますし、業績予想に対する進捗度(営業利益:44.7%→35.0%、純利益:41.0%→33.3%)が下がり、今後の上方修正の期待度も随分変わった印象です。
以下のコメントのように2025年以降の成長を期待して長期的に保有するつもりでしたので、今回の件を受けてすぐ売却しようとは思いませんが、今後さらに株価が下落することは覚悟しないといけないですね。
何が起きるかわからないのが株式投資。
その怖さと、一つの銘柄に資金を集中させず分散することの大切さを感じた発表でした。
———————
前期は積極的な設備投資、広告宣伝費の投入もあり増収減益でしたが、今期は増収増益の見事なスタートとなりました。
大規模設備投資の効果が利益面で顕著にあらわれました。
高齢者人口増加によって需要拡大が見込まれる2025年を見据えて積極的に設備投資を行ってきた同社。
投資の果実を得られるのはまだまだこれからだと思いますので、今後の業績に期待しています。
今年1月、980円台で買付をしました。
「5年で株価2倍」を十分に狙えると考えてエントリーしましたが、早くも株価2倍が届く位置まで近づいてきました。
あくまで本格的な成長は2025年以降だと思いますので、仮に株価2倍に達しても、保有を継続する方針です。
2023年7月期から配当も開始されることになり、これも保有継続を後押しする材料になっています。
長期保有を前提に、事業と株価の成長をじっくり見守りたいと思います。
以上が私の戦略です。
■おわりに
私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。
毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!
お読み頂きありがとうございました!
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■参考:同社に関する過去の記事
・【シルバーライフ】22/12/9決算発表内容と私の投資戦略
※22/12/9(金)に発表した2023年7月期第1四半期決算(数値修正前)についての記事です。
・【シルバーライフ】22/9/13決算発表内容と私の投資戦略
※22/9/13(火)に発表した2022年7月期第4四半期決算についての記事です。
・【シルバーライフ】22/6/7決算発表内容と私の投資戦略
※22/6/7(火)に発表した2022年7月期第3四半期決算についての記事です。
・【シルバーライフ】22/3/10決算発表内容と私の投資戦略
※22/3/10(木)に発表した2022年7月期第2四半期決算についての記事です。
・【シルバーライフ】21/12/8決算発表内容と私の投資戦略
※21/12/8(水)に発表した2022年7月期第1四半期決算についての記事です。
・【銘柄研究!】本日の気になる銘柄~シルバーライフ
※21/9/10(金)に発表した2021年7月期決算についての記事となります。
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