【アライドアーキテクツ】22/5/13決算発表内容と私の投資戦略

決算分析

皆さんこんにちは。
個別株投資で毎年資産+10%を目指すサラリーマン投資家、かたつむり君です。
(TWITTER:@posikatatsumuri


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通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上で特に重要な情報です。

この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。

記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。

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■本日のチェック銘柄

今日チェックするのはSNSに特化した企業マーケティング企画、運営、分析支援等を行うアライドアーキテクツ(証券コード:6081)です。
東証グロース市場上場で、決算期は12月です。

直近の四季報より数値を抜粋すると、時価総額は94億円、従業員数は連結で191名です。

私がこの会社に注目している理由は、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の流れの中で、同社のビジネスが拡大していくと考えているからです。

現在私はアライドアーキテクツの株を200株保有しています。

■決算発表内容の概要

2022/5/13(金)に発表した2022年12月期第1四半期決算の主な内容は以下の通りです。

【主な決算発表内容】(単位:百万円)
売上高  :1,041(前年同期:1,611 前年同期比:▲35.4%)
営業利益 :   254(前年同期:   218 前年同期比:+16.5%)
純利益  :   208(前年同期:   253 前年同期比:▲18.0%)
資産合計 :3,671(前期末:3,828)
自己資本 :2,575(前期末:2,430)
現金   :1,506(前期末:1,702)
有利子負債:   300(前期末:   343)
営業CF  : - (前年同期: - )
投資CF  : - (前年同期: - )
財務CF  : - (前年同期: - )

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)

【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100

【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上

★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)

【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%)      =純利益÷自己資本×100
※四半期決算時は純利益を年換算し算定

【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE      :15%以上

★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か

【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷資産合計×100

【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。)

★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か

【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

売上高は前年同期比▲35.4%、営業利益は同+16.5%、純利益は同▲18.0%でした。

上記は前年同期の数値と単純比較した増減率ですが、今期より新収益認識基準が適用となっており、考慮する必要があります。
前年同期の売上高にも新収益認識基準を適用して算出すると、Q1の増収率は+24.0%です。
DX(デジタル・トランスフォーメーション)の追い風の中で成長を続けています。


同社の事業構成は以下の通りです。
SaaSビジネス」と「デジタル人材ビジネス」が2本柱。
「SaaSビジネス」の中に①国内SaaS事業と、②海外SaaS事業があり、「デジタル人材ビジネス」の中に③ソリューション事業と、④中国進出支援事業があります。
計4つの事業に分かれます。

※同社の決算説明資料より抜粋

事業別の売上高を四半期ごとに示したのが以下のグラフです。
国内SaaS事業、海外SaaS事業が四半期過去最高売上を達成しました。

※同社の決算説明資料より抜粋

営業利益は四半期として過去最高となりました。

※同社の決算説明資料より抜粋

●収益性のチェック

売上高営業利益率は24.4%、売上高純利益率は20.0%でした。
指標としている15%、10%を越えて、高い収益性を示しました。

前年度(2021年12月期)まで過去10年の利益率の推移は以下の通りです。


2017年12月期~2019年12月期の3年間は赤字が続いていましたが、2020年12月期に黒字転換すると、前期(2021年12月期)も利益率は改善。
このQ1の利益率はさらに高い水準になっており、収益性が高まっています。

ROEは32.3%でした。
こちらも高い水準です。

●安全性のチェック

自己資本比率は70.1%でした。
現金1,506に対し、有利子負債は300と、現金が有利子負債を上回りました。
安全性は問題ありません。

●キャッシュ創出力のチェック

キャッシュフロー計算書は非開示のため、割愛します。

■業績予想(会社発表)に対する進捗度

会社が発表した業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。

業績予想に対する進捗度は、売上高:22.6%、営業利益:29.9%でした。
(純利益の業績予想は非開示です。)

■来期の業績予想(会社四季報情報)から見る将来成長性

会社四季報では、過去の業績に加えて、今期の業績予想、来期の業績予想が記載されています。
会社四季報の記者が会社に取材をし、分析した結果掲載されている予想値です。
会社が発表している業績予想と一致する場合もあれば、ずれることもあります。
このずれがある時は、注意が必要です。

※SBI証券お客様サイトより、同社の会社四季報情報を抜粋

今期の業績予想から、来期の四季報発表業績予想への成長性を見ていきます。
売上高は+15.2%、営業利益は+9.4%です。

■株価水準とチャートの動き

5/30(月)の終値は811円。PERは20倍です。

過去5年間の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋

(グラフ外ですが)2016年から2017年頭にかけては、SNSマーケティングへの期待感もあり順調に株価が伸びていました。
ところが2017年4月以降業績不振となり、株価は大きく調整しました。
2017年、2018年、2019年と、3期連続の最終赤字となりました。
株価は、2017年4月の高値1,650円から、コロナショックの2020年3月には141円まで下落しました。
実に91%の下落です。
2020年は業績の黒字転換もあり1,169円まで回復しましたが、その後再び調整し、現在はおよそ800円です。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

新年度が始まり、新収益認識基準が適用となりました。
表面上は▲35.4%の減収ですが、実質的には+24.0%の増収と、投資家にとって判断の難しい1年間になります。
実質的には事業が順調に推移しているにもかかわらず、表面的な数字で株価が下落することがあれば、チャンスと捉えて1年間観察を続けていこうと考えています。

以下は2012年から10年分の売上高・営業利益・純利益・EPSの推移です。

2017~2019年にかけて3期連続最終赤字で心配しましたが、不採算な海外事業の縮小などもあり、2020年からは黒字転換し、2021年は売上高・営業利益・純利益ともに過去最高を記録しました。

同社が掲げる既存事業における4つの成長戦略は以下の通りです。
2025年に向けて売上高CAGR30-35%を掲げており、今後の推移が楽しみです。

※同社の決算説明資料より抜粋

現在保有している200株は2017年に購入し、含み損状態ですが、そのまま保有を継続します。

追加買付の目安は550円、利益確定の目安は1,500円で考えています。

同社の事業は今後もまだ伸びる余地があると思いますので、株価が安くなれば、追加で買付を検討します。

一方で、長期で持ち続けるというよりは、ある程度含み益が出たら利益確定する戦略を描いています。
時価総額100億円程度の小型銘柄で株価の動きも軽く跳ねやすいので、利益確定も意識しながら観察を続けていきます。

これが私の戦略です。

■まとめ

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。

毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!
お読み頂きありがとうございました!

■参考:同社に関する過去の記事

【アライドアーキテクツ】22/2/10決算発表内容と私の投資戦略
※22/2/10(木)に発表した2021年12月期第4四半期決算についての記事です。
【アライドアーキテクツ】21/11/12決算発表内容と私の投資戦略
※21/11/12(金)に発表した2021年12月期第3四半期決算についての記事です。
【銘柄研究!】本日の気になる銘柄~アライドアーキテクツ
※21/8/10(火)に発表した2021年12月期第2四半期決算についての記事です。

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