【TKP】23/1/12決算発表内容と私の投資戦略

決算分析

個別株投資で毎年資産+10%を目指し、気になっている銘柄の決算発表内容を分析し、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。

■本日のチェック銘柄

今日チェックするのは貸会議室ビジネスを展開するTKP(証券コード:3479)です。
東証グロース市場上場で、決算期は2月です。

直近の四季報より数値を抜粋すると、時価総額は1,070億円、従業員数は連結で1,181名です。


Anytime, Anywhere, for All workers ~いつでも、どこでも、すべての働く人たちに
のキャッチコピーを掲げる同社。

ビジネスの3つの柱は、
①貸会議室のTKP
②レンタルオフィスのリージャス2023年2月の事業売却が決定
アパホテル
です。

社名の由来はもともと創業者の河野社長のイニシャルからつけた「Takateru Kawano Partners」に由来しています。

私がこの会社に注目している理由は、

①困難な状況に対して素早く方向転換を図れる経営の柔軟性スピード感が素晴らしいから
オフィス機能の縮小働き方改革という時代背景を受けて、同社の持つ空間が顧客企業の生産性向上に貢献していくだろうと考えているから


です。


なお、現在私はTKPの株を100株保有しています。

■決算発表内容の概要

2023/1/12(木)に発表した2023年2月期第3四半期決算の主な内容は以下の通りです。

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。

優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

売上高は前年同期比+17.5%でした。
営業利益は前期の赤字▲1,114百万円から2,770百万円黒字転換しました。
純利益は前期の赤字▲2,938百万円から▲2,226百万円と、前期に続き赤字となりました。

2022年12月6日(火)に日本リージャス、台湾リージャスの事業売却を発表しましたが、それに伴うのれんの減損損失▲2,820百万円が特別損失として計上されています。

この特別損失を除けば純利益の赤字幅は前期から大幅に縮小しており、事業の回復ぶりがうかがえます。

過去6年(2017年2月期~2022年2月期)と今期Q3の増収率の推移は以下の通りです。

四半期売上高の推移は以下の通りです。

※同社の決算説明資料より抜粋。

コロナ禍前の2020年2月期第3四半期の売上高は39,674百万円でしたので、概ねコロナ禍前の水準まで戻ってきたと言えます。

TKP単体の売上高は前期比+21.0%でした。
対面セミナー・会議需要が堅調に回復し、前年同期比・前四半期比ともに増収増益となりました。

売上高が伸びると経費も増えがちですが、経費をコントロールできている(販管費:▲3.6%)ことも、営業利益の黒字拡大につながりました。

※同社の決算説明資料より抜粋。TKP単体の業績。

レンタルオフィスのリージャスの売上高は+10.0%となりました。
四半期売上高はQ1・Q2に続き、過去最高を更新しました。

※同社の決算説明資料より抜粋。日本リージャスの業績。

日本リージャスは三菱地所に、台湾リージャスはIWG Group Holding Sarlに、それぞれ2023年2月1日に事業譲渡されます。

●収益性のチェック

売上高営業利益率は7.2%でした。
目安の15%には届きませんでした。

過去7年(2016年2月期~2022年2月期)と今期Q3の利益率推移は以下の通りです。

10%を超えていたコロナ禍前の水準にはまだ届きませんが、確実に改善に向かっています。

TKP単体の営業利益率は16.6%と、高い収益性を示しました。

日本リージャスの営業利益率は4.8%でした。
今回のリージャス事業売却によって、来期以降は全社の利益率が向上していくでしょう。

●安全性のチェック

自己資本比率は35.3%でした。
保有している現金は11,555百万円、有利子負債は46,862百万円と、有利子負債が現金を大きく上回りました。

過去4年間(2019年2月期~2022年2月期)と今期Q3のBSの推移は以下の通りです。

2019年2月期から2020年2月期にかけてBSが大きくなっているのは、リージャス買収によるものです。
固定資産では、リージャスの買収によりのれん+39,559百万円(112百万円→39,671百万円)と大幅に増加しました。
固定負債では、長期借入金+27,037百万円(24,826百万円→51,863百万円)と大幅に増加しました。

リージャス事業の売却が決まりましたので、今期末以降BSの形がかなり変わっていくことが予想されます。

※同社の決算説明資料より抜粋。

●キャッシュ創出力のチェック

Q3ではキャッシュフロー計算書は非開示のため、割愛します。

■業績予想(会社発表)に対する進捗度

2022年12月6日、リージャス事業の売却発表とあわせて、業績予想が以下の通り修正されています。

※同社のリリース資料より抜粋

好調な業績を受けて営業利益は上方修正されました。
売上高が下方修正されたのは、2月1日の事業売却のため、もともと想定していた2月1ヶ月分のリージャスの売上高がなくなるためです。
純利益はのれんの減損損失が見込まれるため赤字での着地に修正されました。

修正後の業績予想に対する進捗度は、売上高:78.1%、営業利益:89.4%です。
純利益は▲1,500百万円の予想に対し、Q3はでは▲2,226百万円の赤字となりました。

■来期の業績予想(会社四季報情報)から見る将来成長性

会社四季報から、来期の業績予想を見ていきます。

※SBI証券お客様サイトより、同社の会社四季報情報を抜粋

この情報は昨年12月に発売された四季報のものですが、リージャス売却の影響は反映されていないようですので、次回3月に発売される四季報で改めて確認したいと思います。

■株価水準とチャートの動き

1/21(金)の終値は3,000円です。赤字予想のため、PER情報はありません。
過去5年間の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋

2017年3月の上場以来上昇をしてきましたが、2020年のコロナ拡大により急降下。

その後は低迷が続いていましたが、昨年7月第1四半期決算発表以降、移動平均線もゴールデンクロスし、反転・上昇しました。

リージャス売却による評価を市場がどのように下すかによって今後の動きは読みにくいですが、人流は確実に回復していますし、今春には新型コロナウイルスの位置づけが「5類」に引き下げられる動きも出てきていますので、さらなる上昇を期待したいと思います。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

リージャス事業の売却。

これが今回の決算の一番のトピックスです。

決算説明動画を見ましたが、リージャスが求めるフランチャイズのやり方が河野社長の考え方に合わなかった面も垣間見えました。

テコ入れして変えていきたい」、「柔軟に変えていきたい」、という河野社長に対し、「フランチャイズなので言われた通りにやればいい」、「お金だけ出せ」というリージャスの姿勢があったようで、河野社長のポリシーとズレがあったことが明かされました。

それまで積み上げてきた文化の異なる企業が一つになるわけですがら、やはり合併というのは難しいですね。

リージャス事業の売却によって売上高は減少しますが、営業利益・営業利益率は改善していく見通しとなっています。

※同社の決算説明資料より抜粋

より収益性の高い事業への選択と集中ということで、私は肯定的に捉えています。

河野社長の発言を聞いても『再生』というTKPのもともとの強みを再認識する機会になったようですので、今後本来の強みが発揮されていくことに期待しています。

今回の決算発表の中で紹介されていた大分県別府市「上人ヶ浜公園整備運営事業」の動画での河野社長のいきいきとした姿地方経済の『再生』への熱意を感じ、好感が持てました。

コロナ禍で取り下げていた中期経営計画ですが、再策定されたものが3ヶ月後の本決算発表と同時に発表されることも明かされました。

「すでに受注がかなりきており、来期はコロナ禍前も含めて過去最高利益が出る」と力強く宣言されました。

3ヶ月後の本決算が楽しみです。

利益確定については、「5年で株価2倍」の水準である3,500円を一つの目安として考えていますが、株主優待の拡充なども発表されましたし、河野社長の人柄経営手腕ビジネスモデルなど、とても好きな銘柄ですので、利益確定のタイミングについてはこれからもじっくり考えていきたいと思います。

朝の9時」を迎えたTKPのさらなる飛躍を楽しみにしています。

以上が私の戦略です。

レンタルオフィスのRegus (リージャス)

■おわりに

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。

そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。

上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。

毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!

お読み頂きありがとうございました!

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■参考:同社に関する過去の記事

【TKP】22/10/13決算発表内容と私の投資戦略
※22/10/13(木)に発表した2023年2月期第2四半期決算についての記事です。
【TKP】22/7/14決算発表内容と私の投資戦略
※22/7/14(木)に発表した2023年2月期第1四半期決算についての記事です。
【TKP】22/4/14決算発表内容と私の投資戦略
※22/4/14(木)に発表した2022年2月期第4四半期決算についての記事です。
【TKP】22/1/13決算発表内容と私の投資戦略
※22/1/13(木)に発表した2022年2月期第3四半期決算についての記事です。
【TKP】21/10/14決算発表内容と私の投資戦略
※21/10/14(木)に発表した2022年2月期第2四半期決算についての記事です。
【銘柄研究!】本日の気になる銘柄~TKP
※21/7/15(木)に発表した2022年2月期第1四半期決算についての記事です。

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