【ビザ】22/1/27決算発表内容と私の投資戦略

決算分析

今日はビザの決算を
チェックしていきましょう♪

堂安律がCMでてるよな~

そう、それそれ。
世界的に知名度の高い会社ですね。

うちもビザカード持ってるしな~
決算気になるわ~

皆さんこんにちは。
個別株投資で毎年資産+10%を目指すサラリーマン投資家、かたつむり君です。

通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上で特に重要な情報です。

この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。

記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。

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■本日のチェック銘柄

今日チェックするのはクレジットカード大手のビザ(ティッカーシンボル:V)です。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)上場で、決算期は9月です。
SBI証券お客様サイト内の「銘柄サマリー」情報より数値を抜粋すると、時価総額は4,802億ドル、従業員数は21,500名です。

私がこの会社に注目している理由は、
①世界的な知名度とブランド力を持っているから
②収益性の高いビジネスモデルを持っているから 
です。

なお、現在私は、ビザの株を保有していません。

■決算発表内容の概要

2022/1/27(木)に発表した2021年10~12月期(第1四半期)決算の主な内容は以下の通りです。

【主な決算発表内容】(単位:百万ドル)

売上高 (Net revenues):7,059(前年同期:5,687 前年同期比: +24.1%)
営業利益(Operating income):4,776(前年同期:3,844 前年同期比:+24.2%)
純利益 (Net income):3,959(前年同期:3,126 前年同期比:+26.6%)
資産合計(Total assets):81,929(前期末:82,896)
自己資本(Total equity):36,194(前期末:37,589)
現金  (Cash and cash equivalents):14,720(前期末:16,487)
有利子負債(Current maturities of debt, Long-term debt):20,920(前期末:20,977)
営業CF(Net cash provided by operating activities):+4,232(前年同期:+3,513)
投資CF(Net cash provided by (used in) investing activities):▲547(前年同期:+639)
財務CF(Net cash provided by financing activities):▲4,967(前年同期:▲5,572)

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)

【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100

【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上

★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)

【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%)      =純利益÷自己資本×100
※四半期決算時は純利益を年換算し算定

【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE      :15%以上

★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か

【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷資産合計×100

【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。

★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か

【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

Q1の売上高は前年同期比+24.1%でした。
営業利益は同+24.2%、純利益は同+26.6%でした。
いずれも20%を超える高成長となりました。

同社が重要視している以下の指標(Key Business Drivers)は、それぞれ増加しました。
・決済総額(Payments Volume) 前期比+20%
・クロスボーダー決済額(Cross-border volume) 同+40%
・決済処理件数(Processed Transactions) 同+21%伸びました。

クロスボーダー決済額の大幅増加には、米国や欧州での旅行関連支出増加が寄与しました。

順調なスタートじゃん

ですね。コロナ禍でも、
しっかり決済総額が伸びてますね!

●収益性のチェック

売上高営業利益率は67.7%、売上高純利益率は56.1%でした。
いずれも50%超と、非常に高い収益性を誇っています。

同業他社のマスターカードも2021年通期で売上高営業利益率が53.4%、売上高純利益率は46.0%とかなり高い利益率でしたが、それをさらに上回りました。

ROEも43.8%と非常に高い数値となりました。

利益率すげ~じゃん!
50%超えげつないわ~

本当ですね。マスターカードの利益率も
すごかったけど、さらに上を行きましたね!

●安全性のチェック

自己資本比率は44.2%でした。
保有している現金は14,720で、有利子負債が20,920と、有利子負債が現金を上回りました。

●キャッシュ創出力のチェック

Q1の営業CFは+4,232と、キャッシュインとなりました。
営業利益4,776は下回りました。

■業績予想に対する進捗度

SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報に記載されている今期業績予想に対する進捗度をチェックします。
業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。

売上高の進捗度は29.3%、純利益は32.6%と順調な進捗となりました。
(営業利益は予想がないため割愛します。)

■来期の業績予想から見る将来成長性

SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報より、来期の業績予想をチェックします。
今期の業績予想を起点に、来期の成長性を見ていきます。

※SBI証券お客様サイトより、同社の業績予想を抜粋

来期の売上高成長率は+14.2%、純利益成長率は+17.1%と、増収増益が予想されています。

■株価水準とチャートの動き

1/28(金)の終値は228ドルです。PERは32倍です。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価情報を抜粋

マスターカードと比べたら、PERもお手頃ですね。
※マスターカードのPER:44倍


過去5年の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋

コロナショックで2020年には大きく株価が調整しましたが、概ね右肩上がりで上昇しています。
ただし、2021年中盤以降株価がやや低迷し、移動平均線が下向きになってきているのは気になるところです。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

同社は9月決算会社のため、今回の決算は第1四半期決算でしたが、順調なスタートとなりました。

+20%を超える増収増益に、50%を超える利益率と、強さを示した決算でした。
さすが、世界的なブランド力を誇る会社です。
コロナ禍でも力強く成長し、世界的なキャッシュレス化の流れも進む中で、同社の盤石な地位はしばらく続いていきそうです。

すぐに崩れる要因は浮かびませんが、しいて懸念を挙げるのであれば、このあたりでしょうか。
・アマゾンが英国でビザカードの利用停止をする可能性があること
・モバイルペイメントの増加により、クレジットカードの利用率が下がっていくこと

アマゾンの件は、利用停止を一旦撤回することが先日発表されましたので、目先の不安は和らぎました。
少なくとも5年10年でクレジットカードの地位が崩れてしまうようなことは起きないのではないかと考えています。

アマゾンに切られたら終わりだよな~
リスクだな~!リスク!

もしそうなれば影響は大きいでしょうね。
協議の行方を見届けましょう。


株価が安定的に上昇していることから、大きな下落は期待できないかもしれませんが、180ドルあたりまで下がれば、仕掛けていきたいと思っています。(現在の株価▲21%程の水準)

同社は配当利回りが高いわけではないので(この金額で買えても0.8%ほど)、やはり値上がり益を狙いたいところです。
そうすると安くなるまでじっくり待ちたい。
もし下がらなければ買えなくても仕方ないですね。

魚釣りでもするつもりで、じっくり釣竿をたらしながら待ちたいと思います。
以上が私の戦略です。

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■まとめ

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になったのであれば嬉しいです。

私が銘柄選びの基準や、仕掛けるタイミング、投資に対する考え方について参考にしている書籍は以下の通りです。
よろしければ読んでみて下さい。

私の資産形成モチベーションの原点です!「自分のためにお金を働かせる」という思考を強烈に植え付けられました。

4人の著者の視点から、テンバガーが期待できる銘柄の選び方を学べました!

テンバガー最高~!

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世界中を旅する冒険投資家ならではの視点の広さ、歴史から学べる投資家の取るべき行動、とてもためになりました!

長期投資において大切な考え方がシンプルに伝わってくる一冊でした。
長期投資家は暴落相場で買って買って買いまくる!

会社四季報は企業分析の大事なツール。掘り出し物のお宝探しは投資の醍醐味ですね!

毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!
お読み頂きありがとうございました!

■参考:同社に関する過去の記事

【ビザ】21/10/26決算発表内容と私の投資戦略
※21/10/26(火)に発表した2021年7月~9月期(第4四半期)決算についての記事です。

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