うまくいっても調子に乗らない！【投資と孫子の兵法⑨行軍篇】

こんな方に読んで頂きたい記事です。

『孫子の兵法』の内容に興味がありま～す！

「守りに強い投資家」になりたいです！

長期投資に必要な心構えを学びたいです・・・

この記事は、世界最古の兵法書『孫子の兵法』に書かれたエッセンスを株式投資、特に現物株の長期投資に活かすポイントについて書いています。

「『孫子の兵法』？聞いたことありません。」という方でも、「戦わずして勝つ」というフレーズは聞いたことがあるかもしれません。

株式投資で成功するために、守りに強い投資家になるために、長期投資家として投資の世界で長く生き残るために、『孫子の兵法』のエッセンスを一緒に学んでいきましょう！

■『孫子の兵法』とは？
■第9篇「行軍篇」の内容は？
■辞（ことば）卑（ひく）くしくて備えを益すは、進むなり。辞彊（つよ）くして進駆するは、退くなり。
■これに令するに文をもってし、これを斉（ととの）うるに武をもってす。
■慮（おもんばか）りなくして敵をあなどる者は、必ず人に擒（とりこ）にせらる
■おわりに

■『孫子の兵法』とは？

今から約2,500年前、紀元前500年前後の中国の兵法家・孫武（そんぶ）が書き残した世界最古の兵法書で、戦争での心構えや戦略が13編にわたって書かれています。

その考え方は現代ビジネスにも応用できるということで、ソフトバンク創業者の孫正義氏やマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏にも愛読されています。

『孫子の兵法』全体に貫かれたポイントは以下通りです。

×　ガンガン戦って勝ち続けよ！
×　強い気持ちがあれば必ず勝てる！
○　極力戦うな！戦わずに勝てる方法を探るべし！
○　戦う前の準備が大事！情報が大事！
○　勝てる勝負だけ戦うべし！勝てない戦いには挑むな！
○　勝てるかどうかは相手次第！相手のミスを待て！

『孫子の兵法』は以下の13編で構成されています。

①計篇　　②作戦篇　③謀攻篇
④形篇　　⑤勢篇　　⑥虚実篇
⑦軍争篇　⑧九変篇　⑨行軍篇
⑩地形篇　⑪九地篇
⑫火攻篇　⑬用間篇

■第9篇「行軍篇」の内容は？

第9篇「行軍篇」は軍の運用方法、具体的な戦術について書かれています。
第9篇の中で、投資に活かせるフレーズは以下の通りです。

・辞（ことば）卑（ひく）くしくて備えを益すは、進むなり。辞彊（つよ）くして進駆するは、退くなり。
・これに令するに文をもってし、これを斉（ととの）うるに武をもってす。
・慮（おもんばか）りなくして敵をあなどる者は、必ず人に擒（とりこ）にせらる

これらの言葉がどういう意味なのか、そこに含まれるエッセンスをどのように株式投資に置き換えて活かしていくのか、見ていきましょう！

■辞（ことば）卑（ひく）くしくて備えを益すは、進むなり。辞彊（つよ）くして進駆するは、退くなり。

敵の軍師がへりくだった口上を述べながら、敵軍が戦闘準備を続けているのは、間もなく進撃してくることを示している。
逆に、軍師の口上が強気一点張りで、前進の気勢を示すのは、敵が間もなく退却することを示している。

株式投資に置き換えると・・・

相場の声をよく聞き、その逆の動きをすることが大切です。

相場に対して投資家が強気一辺倒となった時は売り時で、暴落に備えて現金比率を高めた方が良いです。

ジョセフ・ケネディが、靴磨きの少年が株の話をしたのを聞いて株を売却し、世界大恐慌の暴落を回避したという逸話は有名ですね。

一方、市場参加者全員が悲鳴を上げるような暴落時こそ、買い時です。

大切なことは、その時に買っていけるだけの現金比率を保っておくこと。

暴落はいつくるかわからないものです。

調子が良い時ほど、暴落への備えを意識することが大切です。