【コカ・コーラ】21/10/27決算発表内容と私の投資戦略

決算分析

私は毎年資産+10%達成を目標に投資に励むサラリーマン投資家です。

通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、特に年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上でとても重要な情報です。

この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。
記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の方の参考になれば嬉しいです。

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■本日のチェック銘柄

今日チェックするのは世界的な飲料メーカーであるコカ・コーラ(ティッカーシンボル:KO)です。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)上場で、決算期は12月です。
SBI証券お客様サイト内の銘柄サマリー情報より数値を抜粋すると、時価総額は2,397億ドル、従業員数は80,300人です。
「コカ・コーラ」「ダイエット・コーク」「ファンタ」「スプライト」など、有名な炭酸飲料ブランドの他、水、スポーツドリンク、ジュースなど、様々な飲料を幅広く取り扱い、世界中200を超える国と地域に流通させています。

私がこの会社に注目している理由は、
①世界的な知名度と確固たるブランド力をもっているから
②利益率が高いから
③配当利回りが高いから
 です。

なお、現在私はコカ・コーラの株は保有していません。

■決算発表内容の概要

2021/10/27(水)に発表した2021年7~9月期(第3四半期)決算の主な内容は以下の通りです。

【主な決算内容】(単位:百万ドル)

売上高 (Net Operating Revenues):10,042(前年同期:8,652 前年同期比: +16.1%)
営業利益(Operating Income):2,898(前年同期:2,298 前年同期比:+26.1%)
純利益 (Consolidated Net income):2,475(前年同期:1,740 前年同期比:+42.2%)
資産合計(Total assets):90,606(前期末:87,296)
自己資本(Equity Attributable to Shareowners):22,179(前期末:19,299)
現金  (Cash and cash equivalents):11,301(前期末:6,795)
有利子負債(Short-term debt, Long-term debt):39,842(前期末:40,610)
営業CF(Net Cash Provided by Operating Activities):+9,231(前年同期:+6,220)
投資CF(Net Cash Provided by Investing Activities):+1,919(前年同期:▲7,072)
財務CF(Net Cash Provided by Financing Activities):▲6,591(前年同期:+5,973)

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性②収益性③安全性④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)

【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100

【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上

★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)

【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%)      =純利益÷自己資本×100 ※四半期決算時は純利益を年換算し算定

【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE      :15%以上

★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か

【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷総資本×100

【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。)

★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か

【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

売上高は前年同期比+16.1%でした。
営業利益は同+26.1%、純利益は同+42.2%でした。
増収率・増益率ともに優秀な決算でした。

なお、9カ月の累計でみると、売上高は前年同期比+19.6%、営業利益は同+29.7%、純利益は同+16.8%でした。累計でみてもいい成長性を示しました。

●収益性のチェック

売上高営業利益率は28.9%、売上高純利益率は24.6%、ROEは44.2%でした。

利益率は、優秀の目安としている指標を13~15ポイントも上回りました。
ROEは年換算で44.2%と、指標の15%を大きく上回りました。
いずれの指標からも高い収益性が伺えます。

●安全性のチェック

自己資本比率は24.5%でした。
前期末は22.1%でしたので、安全性は若干改善されていますが、30%を切っているため自己資本比率は低いと考えています。

保有している現金10,042に対し、有利子負債は39,842と、現金を大きく上回っています。

指標だけ見ると安全性については少し心配もありますので、利益が上がっているか、利益に伴ってキャッシュが入ってきているかは、今後も注目していきたいと思います。

●キャッシュ創出力のチェック

営業CFは+9,231と、キャッシュインとなりました。
前年同期の+6,220と比べても、営業利益2,898と比べても、キャッシュ創出力の強さが示されています。
安全性の指標に少し心配があっても、キャッシュがしっかり生み出せていれば、それほど心配はないですね。
安全性の指標はすぐに改善されるわけではないと思いますので、今後も営業CFの水準を注目していきたいと思います。

■業績予想に対する進捗度

SBI証券お客様サイト内の財務詳細情報に記載されている今期業績予想に対する進捗度をチェックします。
業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
1Qは25%、2Qは50%、3Qは75%、4Qは100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。

業績予想に対する売上高の進捗度は76.9%でした。
営業利益の進捗度は78.5%、純利益の進捗度は79.5%でした。

売上高・利益ともに予想を上回って順調に進捗しています。

■来期の業績予想から見る将来成長性

SBI証券お客様サイト内の財務詳細情報より、来期の業績予想をチェックします。
今期の会社発表の業績予想を起点に、来期の成長性を見ていきます。

※SBI証券お客様サイトより、同社の業績予想を抜粋

来期の売上高成長率は+5.4%、営業利益成長率は+7.8%、純利益成長率は+10.2%です。

純利益は+10%を越えており優秀ですが、売上高は+5.4%と、今期の実績と比較すると少し物足りない予想となっています。

■株価水準とチャートの動き

直近の株価とPERは以下の通りです。
PERは25倍程度の水準です。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価情報を抜粋

過去5年間の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋

2020年にコロナウイルスの影響で大きく調整しましたが、そこを除けば概ねゆるやかに右肩上がりのチャートになっています。
この5年間の安値は40ドル、高値は60ドルですから、40ドルで買ったとしても株価+50%ということで、値動きの幅が小さいのが特徴であると思います。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

成長性、収益性に関しては全て優秀と言え、素晴らしい決算でした。
自己資本比率の低さ、有利子負債の多さから安全性の面では不安もありますが、高いキャッシュ創出力を発揮しているため、さほど心配はしていません。
今後も営業キャッシュフローがしっかりプラスになっているかは注目していきたいです。

業績の安定感もあり、株価の動きもゆるやかで、上下動があまりありませんので、コカ・コーラ固有の理由で株価が大きく調整する可能性は低いかもしれません。
相場全体が大きく調整した時が安く購入するチャンスでしょう。
50ドルあたりまで下がれば、仕掛けていきたいと考えています。(現在の株価から約▲11%の水準。)

チャートの値動きからも5年で2倍を狙うのは難いかもしれませんので、長期保有を前提に配当をコツコツ頂く、というのが戦略になります。
50ドルで買えれば、配当利回りは3.3%ほど。
配当を狙って保有銘柄については、利回り3%以上を条件にしていますので、十分に魅力的な水準です。
成長銘柄、配当銘柄のバランスを考えながら、仕掛けていきたいです。

■まとめ

長くなりましたが、お読み頂きありがとうございました!

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、上記のような観点で継続的に観察を続けています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指して日々観察をしています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になったのであれば嬉しいです。

毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!

ということで、本日は以上です!
お読み頂きありがとうございました!

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