【ラクス】21/11/12決算発表内容と私の投資戦略

IR・決算

私は毎年資産+10%達成を目標に投資に励むサラリーマン投資家です。

通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、特に年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上でとても重要な情報です。

この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。

記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の方の参考になれば嬉しいです。

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■本日のチェック銘柄

今日チェックするのは経費精算など企業の業務効率化につながるクラウドサービスを展開するラクス(証券コード:3923)です。
東証一部上場で、決算期は3月です。
直近の四季報より数値を抜粋すると、時価総額は6,695億円、従業員数は連結で1,339名です。

同社が掲げるミッションは「ITサービスで企業の成長を継続的に支援します」です。
楽楽精算、楽楽明細などのサービスを展開しており、「最近経理の横澤さんが優しくなった」というテレビCM(出演:滝藤賢一さん、横澤夏子さん)もとてもコンセプトが分かりやすくて印象的です。

私がこの会社に注目している理由は、
①経理業務のIT化に課題を抱える企業は多く、同社のサービスが顧客企業の生産性向上に貢献すると考えているから
②決算動画をHPにアップしたり、毎月月次売上高を開示するなど、IR・情報開示の姿勢が素晴らしいから
③中長期的な展望を持ちながらトップラインを伸ばすための投資にも力を入れているから
です。

現在私はラクスの株は保有していません。

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■決算発表内容の概要

2021/11/12(金)に発表した2022年3月期第2四半期決算の主な内容は以下の通りです。

【主な決算発表内容】(単位:百万円)

売上高  : 9,473(前年同期:7,074 前年同期比:+33.9%)
営業利益 :   888(前年同期:1,704 前年同期比:▲47.9%)
純利益  :   587(前年同期:1,299 前年同期比:▲54.8%)
資産合計 :10,909(前期末:11,471)
自己資本 : 8,115(前期末: 7,842)
現金   : 4,980(前期末: 6,035)
有利子負債:     0(前期末:     0)
営業CF  : ▲314(前年同期:1,762)
投資CF  : ▲425(前年同期: ▲40)
財務CF  : ▲316(前年同期:▲293)

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)

【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100

【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上

★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)

【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%)      =純利益÷自己資本×100
※四半期決算時は純利益を年換算し算定

【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE      :15%以上

★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か

【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷総資本×100

【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。)

★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か

【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

売上高は前年同期比+33.9%でした。
営業利益は同▲47.9%でした。
純利益は同▲54.8%でした。

売上高は+30%超と大きく成長しました。
特にクラウド事業が牽引し、稼ぎ頭の「楽楽明細」は+35.8%、積極的にテレビCMを行っている「楽楽明細」は+101.9%と、大きく成長しました。

楽楽明細の累計導入者数は加速度的に増加しています。

同社の決算説明資料より抜粋。

中期経営目標では2021年度~2025年度までの5ヶ年で、売上高CAGR(年平均成長率)25%~30%を掲げています。
かなりの高成長、チャレンジングな目標設定ですので、今後も目標に沿って売上高を伸ばしていけるか、注目したいと思います。

営業利益・純利益はともに減益となりました。
成長投資強化の方針に沿って、販管費、特に人件費と広告宣伝費を大幅に増加させたためです。
長期の方針に沿っての短期的な減益ですので、気にしていません。

●収益性のチェック

売上高営業利益率は9.4%、売上高純利益率は6.2%、ROEは14.5%でした。

いずれも指標としている数値には届きませんでした。
ただし、現在は2025年度に大きな果実を得るための種まきのフェーズですので、利益率は低く出やすい時期です。
参考までに収穫期であった前年度(2020年度)の売上高営業利益率は25.3%、売上高純利益率は19.1%、ROEは45.1%でした。
収穫期にはこれだけの高い収益性を示すことができますので、目先の4年は収益性はあまり気にせず、売上高の伸びにフォーカスしてくれたらいいと考えています。

●安全性のチェック

自己資本比率は74.4%でした。
現金4,980に対し、有利子負債は0と、無借金経営です。
財務の安全性は問題なさそうです。

●キャッシュ創出力のチェック

営業CFは▲314のキャッシュアウトとなりました。

営業利益が888とプラスにも関わらず営業CFがマイナスなのはなぜだろうと思い、キャシュ・フロー計算書を見てみると、前期大幅に跳ね上がった純利益に対する法人税等の支払額(▲1,106)と、消費税の支払い(未払消費税等の減少)(▲477)と、税金関係の支出が要因のようです。
収穫期の翌年度、投資期の初年度ということで、こういうキャッシュの動きになるのですね。
営業CFがマイナスではありますが、特に大きな問題だとは思っていません。

■業績予想(会社発表)に対する進捗度

会社が発表した業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。

今年度、同社では期初から通期の業績は開示せず、Q2までの業績予想を開示していました。

今回のQ2決算発表にてはじめて通期の業績予想を開示しました。今回発表した通期の業績予想に対する進捗度は以下の通りです。

売上高の進捗度は46.5%でした。
営業利益の進捗度は66.2%でした。
純利益の進捗度は64.4%でした。

売上高の進捗度からは、売上高は上期以上に下期に伸ばしていくというメッセージが読み取れます。
営業利益・純利益の進捗度からは、下期も一層投資を強化していくというメッセージが読み取れます。
中期経営目標に沿った業績進捗が見られ、有言実行の安心感があります。

■来期の業績予想(会社四季報情報)から見る将来成長性

会社四季報では、過去の業績に加えて、今期の業績予想、来期の業績予想が記載されています。
会社四季報の記者が会社に取材をし、分析した結果掲載されている予想値です。
会社が発表している業績予想と一致する場合もあれば、ずれることもあります。
このずれがある時は、注意が必要です。

※SBI証券お客様サイトより、同社の会社四季報情報を抜粋

今期の会社発表業績予想から、来期の四季報発表業績予想への成長性を見ていきます。

売上高は+21.6%、営業利益は+198.3%、純利益は+207.0%と、いずれも大幅な増収増益が予想されています。

ただし、起点と今年度の業績予想については、特に営業利益と純利益において、会社発表と会社四季報とで乖離がありますので注意が必要です。

会社発表(11/12発表):売上高:20,387 営業利益:1,341 純利益 :921
会社四季報(9月発売):売上高:20,200 営業利益:3,200 純利益:2,200

会社四季報の記者が予想した以上に、同社が積極的な投資を行う計画であることにより乖離が生まれているようです。

来月発売の会社四季報では、会社発表も加味して業績予想が修正されると思われます。
会社としては半期ごとにしか業績予想を開示せず、半期ごとに区切って高速でPDCAサイクルを回していく方針を打ち出していますので、そのような環境の中で会社四季報がどのように次年度予想をするのか、注目したいと思います。

■株価水準とチャートの動き

11/19の終値は3,465円。PERはなんと600倍を超えます。
過去5年間の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋

昨年のコロナショック以降、株価の成長が一気に加速していることがわかります。
昨年は2019~2021年度の3ヶ年計画の最終年、収穫期の1年であったことと、コロナ禍でリモートでの業務推進、ペーパーレスでの業務推進の必要性・ニーズが一気に重なったことが要因です。
今期は投資により純利益が小さくなることもあり、PERは600倍とかなり高い数値になっています。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

今年5月に発表された新中期経営目標で、同社は以下の3点を掲げています。

・5ヶ年(2021~2025年度)の売上高CAGR25%~30%
・2026年3月期の純利益100億円以上
・2026年3月期の純資産200億円以上

同社の決算説明資料より抜粋。

いずれも非常にチャレンジングな目標設定ですが、まずはこのように中長期の目標設定を明確に示す姿勢は非常に好感が持てますし、応援したいという気持ちになります。
経理業務のIT化に課題を抱える企業は多く、同社のサービスは時代のニーズにあっているため、同社は今後ますます顧客企業の生産性向上に貢献していくと考えています。

投資家の期待値も高い会社ですので、株価は高く、下がりにくいかもしれませんが、以下の理由で株価が調整する可能性もあるのではと考えています。

・5ヶ年のうち4ヶ年は投資という位置づけのため、営業利益・純利益がかなり小さくなる年が出てくる可能性があり、短期的に失望売りがでる
・PERが高すぎることを嫌気した売りが出る
・これから4年間の間に、同社とは関係ない理由で相場全体が下げて株価が下がる

2024年までに株価が大きく下げるタイミングがあれば、エントリーのタイミングを探りたいと思います。
目安としては1,800円を考えています。
この株価で買えれば「5年で株価2倍」を十分に狙えると考えています。
以上が私の戦略です。

■まとめ

長くなりましたが、お読み頂きありがとうございました!

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、上記のような観点で継続的に観察を続けています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指して日々観察をしています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になったのであれば嬉しいです。

毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!お読み頂きありがとうございました!

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