今日は楽天グループの決算を
チェックしていきましょう♪
楽天モバイルの赤字
まだまだ続いてるみたいだな~
そうですね。まだまだ投資フェーズですね。
黒字化が見えてきたら楽しみですね。
何年後になるやら~
皆さんこんにちは。
個別株投資で毎年資産+10%を目指すサラリーマン投資家、かたつむり君です。
(TWITTER:@posikatatsumuri)
サラリーマン投資家ランキング
通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上で特に重要な情報です。
この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。
記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。
■本日のチェック銘柄
今日チェックするのはEC、金融、旅行、モバイルなど幅広い事業を展開する楽天グループ(証券コード:4755)です。
東証一部上場で、決算期は12月です。
4月からの新市場区分では「プライム市場」に区分されます。
直近の四季報より数値を抜粋すると、時価総額は1兆9,457億円、従業員数は連結で23,841名です。
私がこの会社に注目している理由は、
①三木谷社長のカリスマ性
②様々なコンテンツが結びつく楽天経済圏の魅力
③新しい事業にどんどんチャレンジするダイナミックな経営姿勢
④積極的なIRの姿勢
です。
現在私は楽天グループの株を100株保有しています。
■決算発表内容の概要
2022/2/14(月)に発表した2021年12月期第4四半期決算の主な内容は以下の通りです。
【主な決算発表内容】(単位:百万円)
売上高 : 1,681,757(前年同期: 1,455,538 前年同期比:+15.5%)
営業利益 : ▲194,726(前年同期: ▲93,849 前年同期比: - )
純利益 : ▲133,828(前年同期:▲114,199 前年同期比: - )
資産合計 :16,831,221(前期末:12,524,438)
自己資本 : 1,093,719(前期末: 608,738)
現金 : 4,410,301(前期末: 3,021,306)
有利子負債: 3,402,912(前期末: 2,487,457)
営業CF : +582,707(前年同期:+1,041,391)
投資CF : ▲611,830(前年同期: ▲303,347)
財務CF :+1,402,265(前年同期: +808,108)
■決算発表内容分析のものさし
決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。
それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。
★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)
【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100
【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上
★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)
【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%) =純利益÷自己資本×100
※四半期決算時は純利益を年換算し算定
【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE :15%以上
★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か
【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷資産合計×100
【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。)
★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か
【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること
■決算発表内容分析
それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。
●成長性のチェック
売上高は前年同期比+15.5%と力強く成長しました。
国内ECを含めたインターネットサービスセグメントは+14.7%、フィンテックセグメントは+7.4%、モバイルセグメントは+31.9%となりました。
国内EC流通総額は5兆円を突破し、成長が続いています。
モバイルセグメントでは契約者数が550万人に達しました。
なお、下の図のピンクの部分「MNO」は「Rakuten UN-LIMIT VI」のことで、国から電波の割り当てを受けて、自社(楽天モバイル)の通信回線を提供しているサービスです。
グレーの部分「MVNO」は「楽天モバイル(ドコモ回線・au回線)」のことで、他社(ドコモ・au)から通信回線を借りてデータ通信を提供するサービスです。
営業利益、純利益はは前年同期に続き赤字となりました(▲93,519→▲194,726)が、赤字幅は拡大しました。
国内ECを含めたインターネットサービスセグメントは+166.2%の大幅増益、フィンテックセグメントは+9.6%、モバイルセグメントは▲421,172の大幅赤字、赤字額は前年の▲227,258の1.85倍に膨らみました。
楽天回線エリアの積極的な拡大に伴い、ネットワーク関連費用が増加しました。
ローミングエリアの自社回線切り替えによる費用削減効果は2022年Q2以降にでてくることを見込んでいます。
モバイルセグメント、
足引っ張ってんな~
なお、インターネットサービスセグメントに含まれる海外事業、Rakuten Viber、Rakuten kobo、Rakuten VIKIのNon-GAAP営業利益は2020年Q3から黒字化し、今期も黒字幅を伸ばしています。
現在は営業利益の足を引っ張っているモバイル事業ですが、ここが黒字に転じてくることが見込めるようになれば、大きな利益が上がることが期待できそうです。
●収益性のチェック
営業利益、純利益ともに赤字のため、収益性のチェックについては割愛します。
●安全性のチェック
自己資本比率は6.5%でした。
現金4,410,301に対し、有利子負債は3,402,912と、現金が有利子負債を上回りました。
銀行事業や証券事業により多くのお金を預かっていることもあり、またモバイル事業等への積極的な投資のための有利子負債もあり、自己資本比率は6.5%と低い水準です。
昨年今年9月に楽天銀行の上場準備を始めていることを発表しました。
上場により財務基盤の充実を図る計画です。
今後の動きに注目したいと思います。
●キャッシュ創出力のチェック
営業CFは+582,707と、キャッシュインとなりました。
営業利益は▲194,726とマイナスでしたので、キャッシュインが営業利益を上回りました。
安全性の指標が低いですが、本業からキャッシュがしっかり生み出せていれば心配はありませんので、今後も営業CFの推移・水準には注目していきたいです。
■業績予想(会社発表)に対する進捗度
会社が発表した業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。
同社では、細かい数値を示した業績予想は発表されておらず、「株式市況の影響を大きく受ける証券サービスを除いた連結売上収益については、2020年12月期(前期)に比べ二桁成長を目指します」と記載されていました。
今回は会社四季報に記載の業績予想と比較した進捗度を見ていきます。
売上高の進捗度は101.9%でした。
営業利益は通期予想▲160,000の赤字に対し、▲194,726の赤字での着地でした。
純利益は通期予想▲140,000の赤字に対し、▲133,828の赤字での着地でした。
■来期の業績予想(会社四季報情報)から見る将来成長性
会社四季報では、過去の業績に加えて、今期の業績予想、来期の業績予想が記載されています。
会社四季報の記者が会社に取材をし、分析した結果掲載されている予想値です。
会社が発表している業績予想と一致する場合もあれば、ずれることもあります。
このずれがある時は、注意が必要です。
今期の会社発表業績予想から、来期の四季報発表業績予想への成長性を見ていきます。
売上高は+12.1%。来期も2ケタ成長が予想されています。
営業利益・純利益は来期も赤字が見込みまれています。
営業利益は3期連続の赤字、純利益は4期連続での赤字予想となります。
モバイル事業の損益が改善していくのか、注目です。
■株価水準とチャートの動き
2/17(木)の終値は965円。来期も純利益予想が赤字のため予想PERは計算できません。
過去5年間の株価の動き(週足)は以下の通りです。
700円から1,500円あたりまでの幅の中で大きな波をつけながらアップダウンしています。
昨年3/12に発表した日本郵政グループとの資本・業務提携により出来高が大幅に増えていることがわかります。
発表後に株価は大きく上げましたが、その後調整し、現在の水準に至ります。
■私の投資戦略
以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。
国内ECやモバイルセグメントの成長もあり、売上高は力強い成長を示しました。
一方でモバイルセグメントの赤字が重く、営業利益は2年連続の赤字、純利益は3年連続の赤字となりました。
モバイル事業の赤字は想定以上に大きくなったものの、主力である国内ECをはじめ売上高の成長は力強く、営業CFもしっかりプラスですので、業績や財務状態については特に心配はしていません。
積極的にリスクを取って投資をすることで、将来の大きな果実を狙いに行く同社の戦略を楽しみに見守りたいと思います。
過去11年間の売上高・営業利益・純利益・EPSの推移は以下の通りです。
ここ3年はEPSはマイナスになっていますが、売上高は安定して右肩上がりで成長しています。
現在保有中の100株は基本的には保有継続です。
私が株式投資を始めた理由の1つは「株主総会に参加してみたい」ということでした。
色々な会社の株主総会に参加し、色々な経営者が話す姿を見ましたが、三木谷社長のプレゼンテーション、質疑応答に対する対応をみて「この人はすごいわ」と強く感じました。
今後(コロナ後)も是非三木谷社長の声を同じ空間で聞いて刺激を受けたいという思いがありますので、三木谷社長が社長である限り、100株は売却しないつもりです。
楽天グループのビジネスは日本国内においてはなくてはならない存在になっています。
最近は楽天ポイント付与の改悪のニュースがよく聞かれますが、様々なサービスにまたがる楽天経済圏が劇的に揺らぐことはないと考えています。
そして利用者にとっての改悪は、同社にとっては利益体質の改善になりますので、今後の収益性向上を、期待をもって見守りたいと思います。
同社の将来性や稼ぐ力に非常に魅力を感じていますので、株価が大きく調整したら、追加で買っていきたいと考えています。
目安は800円を考えています。
以上が私の戦略です。
まずはここから!「お金の教養講座」
■まとめ
私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。
私が銘柄選びの基準や、仕掛けるタイミング、投資に対する考え方について参考にしている書籍は以下の通りです。
よろしければ読んでみて下さい。
私の資産形成モチベーションの原点です!「自分のためにお金を働かせる」という思考を強烈に植え付けられました。
4人の著者の視点から、テンバガーが期待できる銘柄の選び方を学べました!
ウォーレン・バフェットが味わった数々の教訓(苦みも含めて)は、長期投資を志す方には有益な学びがありますね!
世界中を旅する冒険投資家ならではの視点の広さ、歴史から学べる投資家の取るべき行動、とてもためになりました!
長期投資において大切な考え方がシンプルに伝わってくる一冊でした。
長期投資家は暴落相場で買って買って買いまくる!
毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!
お読み頂きありがとうございました!
■参考:同社に関する過去の記事
・【楽天グループ】21/11/11決算発表内容と私の投資戦略
※21/11/11(木)に発表した2021年12月期第3四半期決算についての記事です。
コメント