【エアビーアンドビー】23/2/14決算発表内容と私の投資戦略

決算分析

個別株投資で毎年資産+10%を目指し、気になっている銘柄の決算発表内容を分析し、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。

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■本日のチェック銘柄

今日チェックするのは民泊等の宿泊サイトを運営するエアビーアンドビー(ティッカーシンボル:ABNB)です。

NASDAQ上場で、決算期は12月です。
SBI証券お客様サイト内の銘柄サマリー情報より数値を抜粋すると、時価総額は813億ドル、従業員数は6,811人です。

私がこの会社に注目している理由は、旅行・宿泊のオンライン予約は今後世界でますます普及していくと考えているからです。

なお、現在私エアビーアンドビーの株は保有していません。

■決算発表内容の概要

2023/2/14(火)に発表した2022年10~12月期(第4四半期)決算の主な内容は以下の通りです。

【各数値の定義】(決算書のどの数値からとっているか)

売上高:Revenue
営業利益:Income from operations
純利益:Net income
資産合計:Total assets
自己資本:Total stockholders’ equity
現金:Cash and cash equivalents
有利子負債:Long-term debt
営業CF:Net cash provided by operating activities
投資CF:Net cash provided by (used in) investing activities
財務CF:Net cash provided by financing activities

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。

優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

Q34の売上高は前年同期比24.2%、営業利益は同209.2%、純利益は同480.0%でした。

Q4累計の売上高は同40.2%、営業利益は同319.4%、純利益は前期の赤字▲352百万ドルから今期は1,893百万ドルに字転換しました。

世界的なインフレ、ウクライナ情勢などの逆風が吹く中でも、力強く成長し、めての通期純利益黒字化となりました。

19Q1以降の四半期売上高の推移は以下の通りです。

グラフが示す通り、旅行シーズンであるQ3(7-9月)に売上高が大きく増加するのが特徴です。
22Q3には過去最高の四半期売上高を記録しました。

20Q1以降の四半期増収率の推移は以下の通りです。

20Q2はコロナショックにより需要が蒸発し大幅減収となったため、その翌年21Q2は前年同期の売上高が非常に小さいため、それぞれ異常値となっており、グラフから切れていますがご了承ください。

事業が正常のサイクルに戻りつつある中で、増収率の伸びが低下してきています。
下落というより、「落ち着いてきている」と捉えた方が正しいかもしれません。

コロナ禍の増収率は異常値になっていますので、今後増収率がどのような推移を描くのか、注目していきたいと思っています。

19Q1以降の四半期純利益の推移は以下の通りです。

売上高と同じく、純利益もQ3(7-9月)の利益が大きくなるのが同社のサイクルです。

●収益性のチェック

Q4の売上高営業利益率は12.4%、売上高純利益率は16.8%でした。
Q4累計の売上高営業利益率は21.5%、売上高純利益率は22.5%でした。

Q4累計の利益率は目安の15%、10%を大きく上回りました。

19Q1以降の四半期売上高純利益率の推移は以下の通りです。

利益率も、毎年Q3に跳ね上がる傾向にあります。

●安全性のチェック

自己資本比率は34.7%でした。
保有している現金7,378百万ドル、有利子負債は1,987百万ドルと、現金有利子負債上回りました

直近のQ2では自己資本比率は27.5%と30%を割っていましたが、改善しています。

純利益により自己資本が増加したこと、Q2で膨らんでいた売掛金(Funds receivable and amounts held on behalf of customers)が代金回収により縮小(7,466百万ドル → 4,783百万ドル▲2,683百万ドル)し、資産合計が小さくなった(19,059百万ドル → 16,038百万ドル▲3,021百万ドル)ことなどが要因です。

過去4年(2019年12月期~2022年12月期)の貸借対照表の推移は以下の通りです。

固定資産が非常に少なく、資産のほとんどが流動資産です。

22Q4では、資産合計の46.0%が現金です。

2020年、2021年は通期純利益は赤字でしたが、増資などもあり純資産は増加してきました。
2022年は通期純利益黒字化によって純資産が増加しました。

●キャッシュ創出力のチェック

営業CFは+3,430百万ドルと、キャッシュインとなりました。
Q4累計営業利益1,802百万ドルを上回りました。

キャッシュフローの概要を図にすると以下の通りです。

本業の黒字化に伴い、営業CFが増加しているのは良い傾向です。

■業績予想に対する進捗度

SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報に記載されている今期業績予想に対する進捗度をチェックします。

業績予想に対する達成度は、売上高:100.9%、純利益:113.5%でした。

■来期の業績予想から見る将来成長性

SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報より、来期の業績予想をチェックします。
今期の業績予想を起点に、来期の成長性を見ていきます。

※SBI証券お客様サイトより、同社の業績予想を抜粋

来期の成長率は、売上高:14.1%、純利益:15.6%と予想されています。

■株価水準とチャートの動き

2/23(木)の終値は125ドルです。PERは38です。
上場来の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋

上場は2020年の12月、コロナ禍真っ只中でした。
上場初値は公開価格の2倍を超え、投資家の人気を集めてのスタートでした。

現在上場から2年がたちました。
どんな銘柄でも、上場から2年程度は様子を見たいと考え様子を見てきましたが、2年が過ぎましたので、小さくエントリーを検討してもいいタイミングかなと思っています。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

世界的なインフレ、ウクライナ情勢などの逆風が吹く中でも、力強く成長し、上場来初の通期黒字化を達成しました。

コロナ禍からの反動もあり、どの程度の成長率が標準なのかを捉えにくい面もありますが、間もなく上場から2年がたち、そろそろエントリーを考えてもいい頃かと考えています。

現在の株価はもともとエントリーの目安と考えていた130ドル程度ですが、為替が1ドル134円台と円安なため、しばらく様子を見ようと思っています。

この銘柄に限らずですが、2023年の米国株投資は5月以降にしようと考えています。

(1)特に年前半は世界的な景気減速懸念されること

(2)年後半にはFRBの利上げ終了が予想されていること

(3)2022年の急速なドル高が決算に与える悪影響が年前半で一巡すること

が理由です。

1~3月期の決算発表が概ね終了する5月中旬以降、各銘柄エントリーすべきタイミングかどうかをじっくり検討したいと思っています。

以上が私の戦略です。

■おわりに

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。

そして5年で株価2が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。

毎年資産+10達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!

お読み頂きありがとうございました!

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■参考:同社に関する過去の記事

【決算書比較】エアビーとエクスペディア、あなたはどちらがお好み?(22年7-9月期)
※エアビーとエクスペディア、旅行予約プラットフォーム2社の2022年7~9月期決算を比較した記事です。
【エアビーアンドビー】22/11/1決算発表内容と私の投資戦略
※22/11/1(火)に発表した2022年7月~9月期(第3四半期)決算についての記事です。
【エアビーアンドビー】22/8/2決算発表内容と私の投資戦略
※22/8/2(火)に発表した2022年4月~6月期(第2四半期)決算についての記事です。
【エアビーアンドビー】22/5/3決算発表内容と私の投資戦略
※22/5/3(火)に発表した2022年1月~3月期(第1四半期)決算についての記事です。
【エアビーアンドビー】22/2/15決算発表内容と私の投資戦略
※22/2/15(火)に発表した2021年10月~12月期(第4四半期)決算についての記事です。
【エアビーアンドビー】21/11/4決算発表内容と私の投資戦略
※21/11/4(木)に発表した2021年7月~9月期(第3四半期)決算についての記事です。

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