【エアビーアンドビー】22/5/3決算発表内容と私の投資戦略

決算分析

皆さんこんにちは。
個別株投資で毎年資産+10%を目指すサラリーマン投資家、かたつむり君です。

通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上で特に重要な情報です。

この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。

記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。

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■本日のチェック銘柄

今日チェックするのは民泊等の宿泊サイトを運営するエアビーアンドビー(ティッカーシンボル:ABNB)です。
NASDAQ上場で、決算期は12月です。
SBI証券お客様サイト内の銘柄サマリー情報より数値を抜粋すると、時価総額は864億ドル、従業員数は6,132人です。

私がこの会社に注目している理由は、旅行・宿泊のオンライン予約は今後世界でますます普及していくと考えているからです。

なお、現在私エアビーアンドビーの株は保有していません。

■決算発表内容の概要

2022/5/3(火)に発表した2022年1~3月期(第1四半期)決算の主な内容は以下の通りです。

【主な決算内容】(単位:百万ドル)
売上高 (Revenue):1,509(前年同期:887 前年同期比:+70.1%)
営業利益(Loss from operations):▲5(前年同期:▲447 前年同期比: - )
純利益 (Net loss):▲19(前年同期:▲1,172 前年同期比: - )
資産合計(Total assets):17,068(前期末:13,708)
自己資本(Total stockholders’ equity):4,737(前期末:4,776)
現金(Cash and cash equivalents):6,887(前期末:6,067)
有利子負債(Long-term debt, net of current portion):1,984(前期末:1,983)
営業CF(Net cash provided by operating activities):+1,202(前年同期:+618)
投資CF(Net cash used in investing activities):▲197(前年同期:▲1,172)
財務CF(Net cash provided by financing activities):+2,203(前年同期:+1,443)

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)

【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100

【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上

★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)

【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%)      =純利益÷自己資本×100
※四半期決算時は純利益を年換算し算定

【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE      :15%以上

★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か

【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷資産合計×100

【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。

★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か

【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

Q1の売上高は前年同期比+70.1%でした。
営業利益は前期▲447の赤字から、今期は▲5と赤字が継続しましたが、赤字幅は縮小しました。
純利益は前期▲1,172の赤字から、今期は▲19と赤字が継続しましたが、赤字幅は縮小しました。


売上高は+70%と、ウクライナ情勢やインフレなどの逆風が吹く中でも、力強く成長しました。
コロナ前の2019年Q1より80%増加した水準です。

2019年~2022年の四半期ごとの売上高と純利益の推移は以下の通りです。 同社ではQ3(7-9月)が例年売上高・利益が増えるリズムのようです。
純利益は21Q3、21Q4と2四半期連続で黒字でしたが、3四半期連続とはなりませんでした。

●収益性のチェック

営業利益・純利益は赤字のため、収益性のチェックは割愛します。

●安全性のチェック

自己資本比率は27.8%でした。
保有している現金6,887、有利子負債は1,984と、現金が有利子負債を上回りました。

前期末時点での自己資本比率は34.8%でしたが、7ポイントほど悪化しました。
自己資本は微減であった一方、資産合計が大きく増加したためで、主な要因は売掛金(Funds receivable and amounts held on behalf of customers)の増加です。
旅行需要の回復により宿泊やアクティビティの予約が増加していることが表れています。

●キャッシュ創出力のチェック

営業CFは+1,202と、キャッシュインとなりました。
営業利益は赤字でしたが、キャッシュインとなりました。
前受収益(unearned revenue:+844)の増加が主な要因です。

■業績予想に対する進捗度

SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報に記載されている今期業績予想に対する進捗度をチェックします。
業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。

業績予想に対する達成度は、売上高が18.4%でした。
純利益は、業績予想1,063の黒字に対し、▲19の赤字でした。

■来期の業績予想から見る将来成長性

SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報より、来期の業績予想をチェックします。
今期の業績予想を起点に、来期の成長性を見ていきます。

※SBI証券お客様サイトより、同社の業績予想を抜粋

来期の成長率は、売上高:+20.2%、純利益:+48.4%と予想されています。

■株価水準とチャートの動き

5/9(月)の終値は119ドルです。PERは116倍です。
上場来の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋

上場は2020年の12月、コロナ禍真っ只中での上場でした。
上場初値は公開価格の2倍を超え、投資家の人気を集めたスタートでした。
まだ上場から1年半ほどと日が浅く、株価の値ごろ感がつかみにくいところです。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

21Q3、21Q4と純利益は2四半期連続で黒字でしたが、このQ1は赤字となり、3四半期連続での黒字とはなりませんでした。
ただ、赤字幅は前年同期比で縮小されており、今期は通期での黒字化が予想されていますので、今後大きく株価が跳ね上がる可能性があるのではと思いながら狙っています。
インフレによる消費減速懸念はあるものの、コロナ禍の2年間で溜め込まれた「旅行に行きたい!」という人々の欲求が上回るのではと考えています。

上場から1年半ほどと日が浅く、株価の値ごろ感もまだつかみにくいため、上場から2年程度は手を出さない方がいいかなと考えていますが、一方で力強く四半期黒字化する前に仕込んでおきたい気持ちもあり、現在葛藤中です。
前回記事で書いた買付目安130ドルは割ってきましたが、為替レートが1ドル130円の円安状態ですので、悩ましいところです。
円安の分、株価100ドル(現在の株価▲16%)あたりまで下がるのを待とうかとも思っています。
相場全体の雰囲気も感じながら、これから判断していきたいと思います。

以上が私の戦略です。

■まとめ

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になったのであれば嬉しいです。

毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!
お読み頂きありがとうございました!

■参考:同社に関する過去の記事

【エアビーアンドビー】22/2/15決算発表内容と私の投資戦略
※22/2/15(火)に発表した2021年10月~12月期(第4四半期)決算についての記事です。
【エアビーアンドビー】21/11/4決算発表内容と私の投資戦略
※21/11/4(木)に発表した2021年7月~9月期(第3四半期)決算についての記事です。

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