【ビジョン】21/11/9決算発表内容と私の投資戦略

決算と私の投資戦略

私は毎年資産+10%達成を目標に投資に励むサラリーマン投資家です。

通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、特に年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上でとても重要な情報です。

この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。

記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の方の参考になれば嬉しいです。

■本日のチェック銘柄

今日チェックするのはグローバルWiFi事業を展開するビジョン(証券コード:9416)です。
東証一部上場で、決算期は12月です。
直近の四季報より数値を抜粋すると、時価総額は581億円、従業員数は連結で592名です。

安定感のある情報通信サービス事業と、爆発力・成長力のあるグローバルWiFi事業が事業の2本柱です。
コロナ禍でグローバルWiFi事業は大変苦戦していますが、国をまたぐ人流が復活すれば、また同社の業績を牽引していくでしょう。
現在は、第3の柱を目指してグランピング事業の育成に力を入れています。

私がこの会社に注目している理由は、
①(現在はコロナ禍ですが)世界的な人流・交流がなくなることはなく、グローバルWiFiは世界での通信環境確保のため必要とされると考えているから
②安定感のある事業と爆発力のある事業との事業ポートフォリオを持っているから
③佐野社長のアグレッシブかつ柔軟な経営姿勢が好きだから、
です。

現在私はビジョンの株は保有していません。

■決算発表内容の概要

2021/11/9(火)に発表した2021年12月期第3四半期決算の主な内容は以下の通りです。

【主な決算発表内容】(単位:百万円)

売上高  :13,392(前年同期: 13,108 前年同期比:+2.2%)
営業利益 : 1,013(前年同期:         58 前年同期比:+1641.8%)
純利益  :   702(前年同期:  ▲1,226 前年同期比: - )
資産合計 :12,632(前期末:11,313)
自己資本 : 9,493 (前期末: 8,746)
現金   : 7,608 (前期末: 6,650)
有利子負債:        0 (前期末:        0)
営業CF  :  -  (前年同期: - ) ※開示なし
投資CF  :  -  (前年同期: - ) ※開示なし
財務CF  :  -  (前年同期: - ) ※開示なし

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)

【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100

【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上

★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)

【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%)      =純利益÷自己資本×100
※四半期決算時は純利益を年換算し算定

【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE      :15%以上

★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か

【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷総資本×100

【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。)

★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か

【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

売上高は前年同期比+2.2%でした。
営業利益は同+1641.8%でした。
純利益は前期の▲1,226の赤字から、702の黒字に転換しました。

売上高は前年同期からほぼ横ばいとなりました。
ただ、前期のQ1(2020年1-3月)においては海外渡航もまだ動いており、その期間のグローバルWiFi売上がありましたが、今期は海外渡航がほぼありませんので、減少していてもおかしくありません。
それでも前期比若干プラスになったのは、国内でのWiFi利用ニーズや空港検疫所での水際対策業務の一部であるアプリ確認業務の受託などで売上を伸ばしたためです。
販管費の削減もあり、営業利益は前期から大幅な増加となりました。
前期は1,395もの減損損失を計上しましたが、今期は目立った特別損失もなく、純利益も前期の赤字から今期は黒字に回復しました。

●収益性のチェック

売上高営業利益率は7.6%、売上高純利益率は5.2%、ROEは9.9%でした。

いずれも指標としている水準には届きませんでした。
なお、参考までにコロナ前の2019年12月期の数値を見ると、売上高営業利益率は12.2%、売上高純利益率は8.1%、ROEは20.5%でした。
収益性の高いグローバルWiFi事業が回復してくれば、全体の収益性も改善してくるものと思われます。

●安全性のチェック

自己資本比率は75.2%でした。
現金7,608に対し、有利子負債は0と、コロナ禍でも非常に健全な財務体質を維持しています。

●キャッシュ創出力のチェック

キャッシュ・フロー計算書は非開示のため、チェックは割愛します。

■業績予想(会社発表)に対する進捗度

会社が発表した業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。

売上高の進捗度は76.7%、営業利益の進捗度は100.6%、純利益の進捗度は102.5%でした。

営業利益と純利益についてはすでにこのQ3時点で通期予想を達成しました。
Q4における新型コロナウイルス感染症の影響が不透明であることや、来期以降に向けた積極的な投資(新規事業、新サービス、グローバルWiFi事業復活に向けたプロモーション等)を予定していることから、業績予想は据え置きました。
海外渡航はまだまだ復活しないものの、10月以降緊急事態宣言も解除され、11月中旬の現在まで全国的な感染も比較的収まっていますし、会社四季報の今期予想では会社発表の予想よりも営業利益・純利益とも高い水準が予想されていますし、会社発表の業績予想を上回っての着地が期待されます。

■来期の業績予想(会社四季報情報)から見る将来成長性

会社四季報では、過去の業績に加えて、今期の業績予想、来期の業績予想が記載されています。
会社四季報の記者が会社に取材をし、分析した結果掲載されている予想値です。
会社が発表している業績予想と一致する場合もあれば、ずれることもあります。
このずれがある時は、注意が必要です。

※SBI証券お客様サイトより、同社の会社四季報情報を抜粋

今期の会社発表業績予想から、来期の四季報発表業績予想への成長性を見ていきます。

売上高は+31.7%、営業利益は+118.5%、純利益は+111.7%です。

いずれも指標の+10%を大きく越えて、大幅な増収増益の予想となっています。

■株価水準とチャートの動き

11/12の終値は1,491円。予想PERは92倍です。
過去5年間の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋

コロナ前は業績も株価も順調に右肩上がりで成長をしていましたが、コロナショックで海外渡航が一気にストップし、急落。
その後じわじわと上昇を続けてきて現在に至ります。

海外旅行が今もなおほぼストップしている中で、事業の取捨選択や新事業へのチャレンジを進め、ここまで株価を戻してきているのは、とても素晴らしいと感じます。
PER92倍は高いと感じるかもしれませんが、同社の事業はまだまだ完全復活には程遠く、海外渡航さえ復活すればEPSは2倍以上になると思いますので、実質的には40倍台くらいのイメージと捉えています。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

コロナ禍で海外渡航が制限され、柱であるグローバルWiFi事業の売上高が大きく減るという厳しい環境下にも関わらず、売上高は前期から微増、営業利益・純利益は大幅増加という結果は、非常に素晴らしい結果だと感じています。

同社の素晴らしいところは、経営判断の早さ、柔軟さです。
前期は大幅な最終赤字を出す厳しい1年でしたが、減損損失により月次のコストの圧縮、プロドラ事業の売却等、痛みを伴いながら事業にメスをいれました。
そして、国内でのWiFi需要の発掘・強化、水際対策関連事業の受託、電力事業の開始、グランピング事業の開始、といった形で成長が見込める事業にエネルギーを投下していっています。
この事業の取捨選択の思い切りの良さ、スピード感は素晴らしいと思います。

以前同社の株式を保有していた時、株主総会に参加しましたが、生き生きとしていて、前向きで、ガンガン攻めていこうぜという姿勢を感じた佐野社長の姿がとても印象的です。
会社の立ち上げの時のことや、クロスセルでの販売戦略の考え方、とても共感できました。
とても好きな会社であり、応援したいと思える会社ですので、今後株価が大きく調整することがあれば、是非買いたいと思っています。

1,000円あたりで買いたいと思っているのでなかなかチャンスはないかもしれませんが、来期の業績予想の下方修正、コロナの感染状況悪化等、今後もリスク要素はありますので、じっくり観察していきたいです。
これが私の戦略です。

■まとめ

長くなりましたが、お読み頂きありがとうございました!

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、上記のような観点で継続的に観察を続けています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指して日々観察をしています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になったのであれば嬉しいです。

毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!お読み頂きありがとうございました!

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