【マクドナルド】22/1/27決算発表内容と私の投資戦略

決算分析

今日は米・マクドナルドの決算内容を
チェックしていきましょう♪

お~、最近ポテトが足りなくて
大変そうだな~
チキンナゲットうまいよな~

小鳥ちゃん、それ、
共食いじゃないですか!笑

は?調子乗ってると
くちばしでつつくよ。

皆さんこんにちは。
個別株投資で毎年資産+10%を目指すサラリーマン投資家、かたつむり君です。

通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上で特に重要な情報です。

この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。

記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。

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■本日のチェック銘柄

今日チェックするのは皆さんご存知、米・ハンバーガーチェーンのマクドナルド(ティッカーシンボル:MCD)です。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)上場で、決算期は12月です。
SBI証券お客様サイト内の「銘柄サマリー」情報より数値を抜粋すると、時価総額は1,858億ドル、従業員数は200,000人です。

私がこの会社に注目している理由は、
①グローバルに広がるフランチャイズネットワーク
②圧倒的知名度・ブランド力
③利益率の高さと高い配当還元意識
があるからです。

なお、現在私は、マクドナルドの株を保有していません。

MACじゃなくて、MCDなんだな~。
関西風だな~。

■決算発表内容の概要

2022/1/27(木)に発表した2021年10~12月期(第4四半期)決算の主な内容は以下の通りです。

【主な決算発表内容】(単位:百万ドル)

売上高 (Total Revenues):6,009(前年同期:5,314 前年同期比: +13.1%)
営業利益(Operating Income):2,397(前年同期:2,143 前年同期比:+11.9%)
純利益 (Net Income):1,639(前年同期:1,377 前年同期比:+19.0%)
資産合計(Total Assets):53,606(前期末:52,627)
自己資本(Total Shareholders’ Equity(Deficit)):▲4,601(前期末:▲7,825)
現金  (Cash and equivalents):4,709(前期末:3,449)
有利子負債(Long-term debt):35,623(前期末:35,197)
営業CF(Cash Provided By Operations):+9,142(前年同期:+6,265)※通期
投資CF(Cash used For Investing Activities):▲2,166(前年同期:▲1,546)※通期
財務CF(Cash Used For Financing Activities):▲5,596(前年同期:▲2,249)※通期

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)

【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100

【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上

★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)

【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%)      =純利益÷自己資本×100
※四半期決算時は純利益を年換算し算定

【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE      :15%以上

★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か

【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷資産合計×100

【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。

★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か

【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

売上高は、Q4は前年同期比+13.1%、通期は前年比+20.9%でした。
営業利益は、Q4は同+11.9%、通期は同+41.4%でした。
純利益は、Q4は同+19.0%、通期は同+59.5%でした。
売上高、営業利益、純利益、またQ4、通期、すべてにおいて+10%を上回り、高い成長性を示しました。

2016年から2021年までの6年間の四半期ごとの売上高推移を見ると、2020年のQ1,Q2こそコロナ禍で苦戦しましたが、それ以外は概ね安定して5,000(50億ドル)を上回っています。

売上グイグイ伸びてる系が好きだけど、
そういう感じじゃなさそ~だな~。

そうかもしれないですね。
でもとっても安定してますね。
不況にも強そうですよ。

マクドナルドの運営形態は直営店とフランチャイズの2つに大きく分かれます。
今期通期の売上高構成比は、「直営店:フランチャイズ=42:56」とフランチャイズが上回りました。

2016年から2021年までの6年間の四半期ごとの形態別売上高推移をグラフにすると、以下の通りです。
6年前と比べると、直営店の売上高が減少し、フランチャイズの売上高が増加しています。

●収益性のチェック

Q4の売上高営業利益率は39.9%、売上高純利益率は27.3%でした。
通期の売上高営業利益率は44.6%、売上高純利益率は32.5%でした。
目安としている15%、10%を大きく上回り、非常に高い収益性を示しました。

2016年から2021年までの6年間の利益率推移を見ると、売上高営業利益率は低くても25%(20Q2)、多くは40%を超えています。
売上高純利益率は、低くても13%(17Q4,20Q2)、多くは20%を上回っています。
安定して高い利益率を残しています。

ROEですが、自己資本がマイナス、つまり債務超過状態のため、計算できません。

●安全性のチェック

自己資本比率は▲8.6%でした。
資産合計を負債合計が上回り、自己資本は▲4,601。
負債が資産を上回る、「債務超過」の状態です。
また、現金4,709に対し、有利子負債は35,623と、なんと手元の現金の7.5倍もの有利子負債を抱えています。

かなり有利子負債が多い上に、債務超過という、経営の赤信号を示すシグナル。
一般的には、この数字を見るだけで、「この会社は危ない。投資するのはやめておこう。」となるところですが、どうやらマクドナルドの場合は状況が違うようです。
こちらについては、過去からの業績推移をじっくり別の記事にて紐解いていきますので、よろしければご参照下さい。
参照:債務超過なのに連続増配企業?!米・マクドナルドが倒産しないか心配!

債務超過ってやばいんじゃないの~?
会社潰れんじゃないの~?

債務超過=会社がつぶれるではないんですよ。
何やらからくりがありそうなので、
今度調べてみますね。

●キャッシュ創出力のチェック

通期の営業CFは+9,142と、キャッシュインとなりました。
通期営業利益10,356は下回りました。

その他のCFを見ると、投資CFは▲2,166、財務CFが▲5,596でした。
投資CFの主な内容は資本的支出(Capital expenditures:▲2,040)です。
新規店舗出店のための投資などであると思われます。
財務CFの主な内容は株式配当(Common stock dividends:▲3,919)、借入返済(Net short-term borrowings and long-term financing issuances and payments:▲1,071)、自社株買い(Treasury stock purchases:▲846)です。

本業で稼いだキャッシュによって、投資活動や財務活動にあてている好循環が見て取れます。

■業績予想に対する進捗度

SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報に記載されている今期業績予想に対する進捗度をチェックします。
業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。

売上高の達成度は99.9%、純利益の達成度は98.3%と予想をわずかに下回っての着地となりました。
(営業利益は予想がないため割愛します。)

■来期の業績予想から見る将来成長性

SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報より、来期の業績予想をチェックします。
今期の業績予想を起点に、来期の成長性を見ていきます。

※SBI証券お客様サイトより、同社の業績予想を抜粋

来期の売上高成長率は+6.4%、来期の純利益成長率は▲1.0%と予想されています。
2020年のコロナ禍の反動で2021年は大きく増収増益となりましたが、2022年も同様の伸びを期待するのは難しそうです。

■株価水準とチャートの動き

1/28(金)の終値は256ドルです。PERは24倍です。

過去5年の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋


2020年のコロナショックでの下落こそありましたが、それ以外は概ね右肩上がりに上昇しています。

いいね~
右肩上がりじゃん!

もう少し安いところで買いたいので、
ちょっと調整してくれると嬉しいんですけどね。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。


増収増益に加え、高い収益性を示した好決算でした。
今回同社の決算を見てとても驚いたのは、これだけ安定して売上高を稼いでいて、利益も出していて、連続増配を続けているのに、同社が債務超過であるということです。
一体これはどういうことなのでしょうか?

今はまだ答えが見つかっていませんが、過去の財務諸表を見たところ、5年前から債務超過状態が続いており、その間しっかり利益は出ていますので、「債務超過になっていまっている」のではなく、「戦略的に債務超過状態を続けている」という方が正しいのかもしれません。
個人的には、このような財務状態の会社は見たことがなく、とても気になっていますので、もう少し過去の資料も含めて研究していきたいと思います。

今後大きな伸びが期待できるわけではありませんが、売上高は非常に安定していますし、連続増配銘柄として株主還元意識の高さは折り紙付きですので、長期保有してコツコツ配当をもらっていくスタンスで、今後買付を検討していきたいと思っています。
目安は220ドルです。(現在の株価から約▲14%の水準)
この金額で買えれば配当利回りは2.5%です。
その後の増配や自社株買いも期待できますし、PERも22倍程度とそれほど高くないので、いい水準かなと考えています。
以上が私の戦略です。

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■まとめ

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になったのであれば嬉しいです。

私が銘柄選びの基準や、仕掛けるタイミング、投資に対する考え方について参考にしている書籍は以下の通りです。
よろしければ読んでみて下さい。

私の資産形成モチベーションの原点です!「自分のためにお金を働かせる」という思考を強烈に植え付けられました。

4人の著者の視点から、テンバガーが期待できる銘柄の選び方を学べました!

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会社四季報は企業分析の大事なツール。掘り出し物のお宝探しは投資の醍醐味ですね!

毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!
お読み頂きありがとうございました!

明日はクレジットカード大手の決算を見ていきます!
是非お楽しみください~

あいよ~!

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