【ナイキ】21/12/20決算発表内容と私の投資戦略

決算分析

私は毎年資産+10%達成を目標に投資に励むサラリーマン投資家です。

通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。
日々様々な情報が飛び交いますが、特に年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上でとても重要な情報です。

この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。
記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の方の参考になれば嬉しいです。

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■本日のチェック銘柄

今日チェックするのは米・スポーツ用品大手のナイキ(ティッカーシンボル:NKE)です。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)上場で、決算期は5月です。
SBI証券お客様サイト内の銘柄サマリー情報より数値を抜粋すると、時価総額は2,554億ドル、従業員数は73,300人です。

スポーツをしている方はもちろん、私たちの生活にとても馴染みのあるグローバル企業です。
そろそろ箱根駅伝の季節となりますが、たくさんの選手がナイキのシューズを履いている姿を見られると思います。
製品は身近だけど、企業業績はどうなんだろうと思い、今回チェックしてみました。

なお、現在私はナイキの株を保有していません。

■決算発表内容の概要

2021/12/20(月)に発表した2021年9~11月期(第2四半期)決算の主な内容は以下の通りです。

【主な決算内容】(単位:百万ドル)

売上高 (Revenue):11,357(前年同期:11,243 前年同期比:+1.0%)
営業利益(”Gross profit” - “Total selling and administrative expense”):1,454(前年同期:1,580(前年同期比:▲8.0%)
純利益 (Net income):1,337(前年同期:1,251 前年同期比:+6.9%)
資産合計(Total assets):38,917(前年同期:34,836)
自己資本(Shareholders’ equity):14,924(前年同期:10,640)
現金  (Cash and equivalents):10,751(前年同期:8,635)
有利子負債(Long-term debt):9,417(前期末:9,410)
営業CF: - (前年同期: - ) ※非開示
投資CF: - (前年同期: - ) ※非開示
財務CF: - (前年同期: - ) ※非開示

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性②収益性③安全性④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)

【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100

【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上

★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)

【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%)      =純利益÷自己資本×100 ※四半期決算時は純利益を年換算し算定

【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE      :15%以上

★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か

【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷総資本×100

【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。)

★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か

【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

売上高は前年同期比+1.0%でした。
営業利益は同▲8.0%でした。
純利益は同+6.9%でした。

売上高は、運動靴の5割、衣料品の3割を生産するベトナム工場の閉鎖による供給制約や、世界的なサプライチェーン問題といった逆風の中、+1%の微増ながら増収で着地しました。

地域別に見ると、売上高の4割弱を占める北米(North America)が+12%と伸び、売上高全体を牽引しました。
ヨーロッパ・中東・アフリカ(Europe, Middle East & Africa)は+6%、中華圏(Greater China)は▲20%となりました。
中華圏の苦戦は距離的にも近いベトナム工場が数カ月にわたって閉鎖したことが響いたと推察されます。

同社決算発表資料より抜粋。

また、今回の決算発表では、直販や、ネット販売の成長についても触れられていました。
直販(NIKE Direct sales)は9%増加、ネット販売(NIKE Brand Digital sales)は12%増加となりました。
デジタル化の流れにもしっかり乗っているようです。

営業利益は▲8.0%でした。
ちなみに同社のPLに「営業利益(Operating Income)」の表示はないため、売上総利益(Gross profit)から、販売費及び一般管理費(Total selling and administrative expense)を差し引いて算出しています。
売上高が微増である一方で、原価削減努力があったのか売上原価(Cost of sales)は減少し、売上総利益は前期比+7.6%と増加しました。
しかし、販管費は需要創出のための費用(Demand creation expense)が+39.5%と大幅に増加しました。広告宣伝費等のプロモーションの費用でしょうか。
結果、営業利益は▲8.0%の減益となりました。

本業外の雑収入(Other income)が前期より増えたことにより最終利益である純利益は黒字となりましたが、やはり注目すべきは本業の利益を示す営業利益だと考えています。

6ヶ月の累計で見ると、売上高は前年同期比+8.1%、営業利益は同+6.9%、純利益は+16.0%でした。
供給制約等やむを得ない環境下ではありますが、数字だけ見るとQ2は減速した印象となります。

●収益性のチェック

売上高営業利益率は12.8%、売上高純利益率は11.8%、ROEは43.0%でした。

売上高営業利益率は目安としている指標に届きませんでしたが、それでも10%を超える利益率を残しました。
特筆すべきはROE。
年間換算で43.0%と、株主資本を効率的に利益に結び付ける経営ができていることを示しており、投資家からの人気があるのもうなずけます。

過去3年の利益率を見ると、
売上高営業利益率は12.2%、7.2%、15.5%、
売上高純利益率は10.3%、6.8%、12.9% です。
2年前の2020年5月期は減収減益と苦しい年度でしたが、それ以外の年は十分に高い利益率を残しています。

●安全性のチェック

自己資本比率は38.3%でした。
保有している現金は10,751、有利子負債は9,417でした。現金が有利子負債を上回りました。

前年同期の時点では有利子負債の方が多かったのですが、この1年で現金は+2,116(8,635→10,751)と、実に25%も増加し、有利子負債を逆転しました。
自己資本比率も前年同期は30.5%でしたが、利益の積み上げにより改善しました。
キャッシュ・自己資本比率両面において、財務の安全性が改善したことがわかります。

●キャッシュ創出力のチェック

キャッシュ・フロー計算書は開示がないため、割愛します。

■業績予想に対する進捗度

SBI証券お客様サイト内の財務詳細情報に記載されている今期業績予想に対する進捗度をチェックします。
業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。

売上高の進捗度は50.1%でした。純利益の進捗度は56.5%でした。
(営業利益は予想がないため割愛します。)

売上高、純利益とも、順調に進捗しています。
昨今のサプライチェーン問題や原油価格高騰によるコスト増の中で減益となったり計画通り進捗しない会社もある中ですので、同社の経営努力、ブランド力の強さを感じるところです。

■来期の業績予想から見る将来成長性

SBI証券お客様サイト内の財務詳細情報より、来期の業績予想をチェックします。
今期の会社発表の業績予想を起点に、来期の成長性を見ていきます。

※SBI証券お客様サイトより、同社の業績予想を抜粋

来期の売上高成長率は+13.8%、純利益成長率は+31.2%と予想されています。
(営業利益は業績予想がないため割愛します。)

売上高、純利益とも指標の+10%を上回っての成長が予想されています。
特に純利益の伸びが非常に大きいですね。

■株価水準とチャートの動き

12/20(月)の終値は156ドルです。PERは45倍です。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価情報を抜粋

過去5年の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋

過去5年、右肩上がりで株価は上昇しており、現在の株価は5年前の3倍程の水準です。
PERは45倍とやや高いですが、それだけ投資家の期待が大きいということでしょう。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

売上高は微増にとどまりましたが、ベトナム工場の数カ月にわたる閉鎖やサプライチェーン問題による供給制約を考えれば、増収で着地できたことは悪くはないのではないでしょうか。
営業利益が減益のところに苦しい環境がよく表れていますが、Q3以降外部環境の影響がどこまで続くのか、またそれにどのように対応していくのか、注目したいと思います。

収益性もまずまずで、ROEの高さは素晴らしく、数値の面からも投資対象としてはとても魅力的だと感じました。
また、シューズ等の製品が非常に評判であること、スポーツの持つ力は今後何年先も色あせることはないこと、そのスポーツ界に同社が大きな影響を持っていることなど、定性面でもとても魅力的な会社だと感じています。

PERが45倍とやや高いこともあり、「5年で株価2倍」を狙う上では、仕掛けていくのはもう少し株価が下がってきてからですね。
110ドルくらいまで下がってきたら、是非検討したいと思います。
以上が私の戦略です。

余談ですが、私自身、4-5年前まで熱心にランニングをしていたのですが、その頃は「日本企業に頑張って欲しい!」と思い、ウェアもシューズも時計もサングラスも全てアシックスで揃えてました。
もちろん株主優待もありがたく使わせて頂きました。笑
自分の生活に身近な企業というのは、やはりいいですよね。

■まとめ

長くなりましたが、お読み頂きありがとうございました!

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、上記のような観点で継続的に観察を続けています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指して日々観察をしています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になったのであれば嬉しいです。

毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!

ということで、本日は以上です!
お読み頂きありがとうございました!

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