【チャームケア】22/11/7決算発表内容と私の投資戦略

決算分析

個別株投資で毎年資産+10%を目指し、気になっている銘柄の決算発表内容を分析し、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。

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■本日のチェック銘柄

今日チェックするのは近畿圏や首都圏で介護付有料老人ホーム事業を展開するチャーム・ケア・コーポレーション(証券コード:6062)です。(以下、チャームケア)

東証1部上場で、決算期は6月です。
4月からの新市場区分では「プライム市場」に区分されます。

直近の四季報より数値を抜粋すると、時価総額は380億円、従業員数は連結で1,965名です。

「豊かで実りある高齢社会」づくりに貢献します。』という使命(ミッション)を掲げる同社は、なかなか珍しい6月決算の会社です。

私がこの会社に注目している理由は、

①日本が高齢化社会になるのは確実で、その中で高齢者にとって必要とされるビジネスは伸びていくと考えているから
②展開エリアを絞るドミナント戦略をとっているから
③シニアベンチャーで会社を興した下村社長のパッションが素晴らしいと思うから

です。

現在私はチャームケアの株を200株保有しています。

■決算発表内容の概要

2022/11/7(月)に発表した2023年6月期第1四半期決算の主な内容は以下の通りです。

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。

優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

売上高は前年同期比+22.8%、営業利益は同+22.3%、純利益は同+37.9%でした。

物価や光熱費の高騰の影響は続いているものの、コロナによる行動制限の影響が減少し既存ホームの入居率が改善したこと、新しいホームの入居が順調に進んだことによって増収増益となりました。

開設2年目を経過した既存ホームの入居率はチャームケアが96.0%、(前年同期:95.6%)、ライクが87.7%でした。

それぞれの入居率の推移は以下の通りです。

※同社の決算説明資料より抜粋

●収益性のチェック

売上高営業利益率は6.7%、売上高純利益率は4.9%でした。

目安の15%、10%には届きませんでした。

過去12年間(2011年6月期~2022年6月期)と今期Q1の利益率の推移は以下の通りです。

2015年6月期までは利益率の低下が続きましたが、2016年6月期以降はじわじわと利益率が改善しています。

今期Q1は利益率が減少しているように見えますが、特に気にしていません。

不動産事業による物件売却が下期に予定されていますし、通期予想ではもっといい数値で推移する見込みですので、途中経過は観察しつつも、大切なのは通期での着地であると考えています。


ROEは11.8%でした。
目安の15%は下回りました。

●安全性のチェック

自己資本比率は32.8%でした。
現金は2,411百万円、有利子負債は11,603百万円と、有利子負債が現金を上回りました。

過去4年(2018年6月期~2022年6月期)と今期Q1の貸借対照表の推移は以下の通りです。

Q1の純利益が黒字にも関わらず、純資産が前期末の12,459百万円から12,269百万円▲190百万円減少している理由は配当金の支払いです。
私も9/29(木)に振込頂きました。

短期的な安全性を示す流動比率(流動資産÷流動負債×100)は100%と、安全性の目安である100%をぎりぎり上回っています。

過去からの推移を見ると、資産合計が増加している割に、固定資産は増えていない、という印象です。

アセットライト経営」を志向しており、保有する物件の売却を進めていることもその要因と思われます。

●キャッシュ創出力のチェック

Q1ではキャッシュフロー計算書は非開示のため、割愛します。

■業績予想(会社発表)に対する進捗度

業績予想に対する進捗度は、売上高:18.2%、営業利益:11.3%、純利益:9.6%でした。

非常に低い進捗に見えますが、不動産事業による物件売却が下期に複数予定されていることもあり、今期はもともと下期偏重の計画です。

通期予想に対するQ2予想の進捗度は、売上高:37.4%、営業利益:23.1%、純利益:17.7%です。

いかに下期のウエイトが大きいかがわかりますね。

■来期の業績予想(会社四季報情報)から見る将来成長性

会社四季報から、来期の業績予想を見ていきます。

※SBI証券お客様サイトより、同社の会社四季報情報を抜粋

来期の業績予想は、売上高:+16.2%、営業利益は+17.8%、純利益は+14.4%と予想されています。

今期が始まったばかりではありますが、ホームの新規開設数は、今期が10ホーム、来期は15ホームを計画しています。

開設ペースが高まっていく計画です。

※同社の決算説明資料より抜粋

■株価水準とチャートの動き

11/10(木)の終値は1,060円。PERは9倍です。

過去5年間の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋

小刻みな上げ下げはありながらも、概ねきれいな右肩上がりで上昇してきましたが、昨年末からの下落で上昇トレンドだった移動平均線を下に割り、移動平均線も下向きになりました。

今期通期では増収増益予想となっていますが、不動産事業による物件売却が下期に予定されていることもあり、上期は軟調に推移するかもしれません。

今後再び移動平均線を上に抜けられるか、注目しています。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

新年度は+20%を超える増収増益と、順調なスタートとなりました。

今期は下期に不動産事業の物件売却が予定されており、上期は控えめな計画になっていますので、Q1やQ2の四半期時点の進捗度で投資判断を下すのではなく、通期を見据えてじっくり構える必要のある1年になりそうです。

過去12年間(2011年6月期~2022年6月期)の売上高・営業利益・純利益・EPSの推移は以下の通りです。

営業利益・純利益・EPSに絞ると、以下の通りです。

2016年6月期以降、売上・利益ともに順調に右肩上がりでの成長が続いています。

開設2年目経過の既存ホームの入居率は高水準を継続しています。

チャームケアの入居率は96.0%と高いです。
ライクの入居率は87.7%ですが、前年度Q2の連結時の74.5%から改善しており、安心材料です。


今後さらに新規施設が増加した時に高い入居率を維持できるかは注目していきたいと思います。

現在保有中の200株は長期保有するつもりです。

今後高齢化がますます進む中で同社のビジネスは成長余地があると思っていますし、増配による株主還元意識の高さも長期保有向きであると感じています。

もし今後株価が下落すれば、900円(現在の株価▲15%)で追加買付を検討します。

最初の買付から▲15%以上下落したら第2次買付OK」というマイルールに従った目安の設定です。

以上が私の戦略です。

■おわりに

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。

そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。

毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!

ということで、本日は以上です!
お読み頂きありがとうございました!


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■参考:同社に関する過去の記事

【チャームケア】22/8/8決算発表内容と私の投資戦略
※22/8/8(月)に発表した2022年6月期第4四半期決算についての記事です。
【チャームケア】22/5/9決算発表内容と私の投資戦略
※22/5/9(月)に発表した2022年6月期第3四半期決算についての記事です。
チャームケアと収益認識基準
※新たに適用になった収益認識基準について、同社の事例を使って紹介します。
【チャームケア】22/2/7決算発表内容と私の投資戦略
※22/2/7(月)に発表した2022年6月期第2四半期決算についての記事です。
【チャームケア】21/11/8決算発表内容と私の投資戦略
※21/11/8(月)に発表した2022年6月期第1四半期決算についての記事です。
【銘柄研究!】本日の気になる銘柄~チャーム・ケア・コーポレーション
※21/8/6(金)に発表した2021年6月期第4四半期決算についての記事です。

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