【アクセンチュア】22/3/17決算発表内容と私の投資戦略

決算分析

皆さんこんにちは。
個別株投資で毎年資産+10%を目指すサラリーマン投資家、かたつむり君です。
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通勤時間や平日の夜、週末の時間を使って、売買候補となる銘柄の研究を行っています。

日々様々な情報が飛び交いますが、年に4回(四半期に1回)行われる決算発表は、企業の業績・状態を把握し、今後の投資戦略を考える上で特に重要な情報です。

この記事では、私が保有中 or 気になっている銘柄の決算発表内容をチェックし、今後の投資戦略について私なりの視点で書いていきます。

記載している銘柄を推奨しているわけではありませんが、私の視点や考え方が読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。

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■本日のチェック銘柄

今日チェックするのは世界最大の経営コンサルティング会社のアクセンチュア(ティッカーシンボル:ACN)です。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)上場で、決算期は8月です。
SBI証券お客様サイト内の銘柄サマリー情報より数値を抜粋すると、時価総額は2,103億ドル、従業員数は624,000人です。

世界最大の経営コンサルティング会社で、最近ではクライアント企業のDX推進支援業務も積極的に行っています。

なお、現在私はアクセンチュアの株を保有していません。

■決算発表内容の概要

2022/3/17(木)に発表した2021年12~2022年2月期(第2四半期)決算の主な内容は以下の通りです。

【主な決算内容】(単位:百万ドル)
売上高 (Revenues):15,047(前年同期:12,088 前年同期比:+24.5%)
営業利益(Operating income):2,062(前年同期:1,654 前年同期比:+24.7%)
純利益 (Net income attributable to Accenture):1,635(前年同期:1,441 前年同期比:+13.5%)
資産合計(Total assets):44,318(前期末:43,176)
自己資本(Total Accenture plc shareholders’ equity):20,560(前期末:19,529)
現金  (Cash and cash equivalents):5,466(前期末:8,168)
有利子負債(Current portion of long-term debt and bank borrowings, Long-term debt):61(前期末:66)
営業CF(Net cash provided by (used in) operating activities):+2,686(前年同期:+4,138)※累計
投資CF(Net cash provided by (used in) investing activities):▲2,185(前年同期:▲886)※累計
財務CF(Net cash provided by (used in) financing activities):▲3,106(前年同期:▲2,546)※累計

■決算発表内容分析のものさし

決算発表内容について、私は主に①成長性、②収益性、③安全性、④キャッシュ創出力、の4つの観点からチェックをしています。

それぞれの観点について、主な指標とその計算方法、優秀と認定する目安は以下の通りです。
優秀と認定する目安をクリアした項目が多い銘柄ほど、買いたい銘柄、保有し続けたい銘柄ということになります。

★成長性
【主な指標】
増収率、増益率(営業利益・純利益)

【計算方法】
増収率(%)=(今期の売上÷前期の売上-1)×100
増益率(%)=(今期の利益÷前期の利益-1)×100

【優秀と認定する目安】
増収率、増益率ともに+10%以上

★収益性
【主な指標】
売上高営業利益率、売上高純利益率、ROE(自己資本利益率)

【計算方法】
売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
売上高純利益率(%) =純利益 ÷売上高×100
ROE(%)      =純利益÷自己資本×100
※四半期決算時は純利益を年換算し算定

【優秀と認定する目安】
売上高営業利益率:15%以上
売上高純利益率 :10%以上
ROE      :15%以上

★安全性
【主な指標】
自己資本比率、現金>有利子負債か

【計算方法】
自己資本比率(%)=自己資本÷資産合計×100

【優秀と認定する目安】
自己資本比率:30%以上80%以内
現金>有利子負債であること
※ただし、一概に自己資本比率が高ければいいというわけではなく、有利子負債が多いとダメでもなく、業態や企業の成長フェーズによって個別に評価する必要がある、と考えています。

★キャッシュ創出力
【主な指標】
営業CFがプラスか、営業CF>営業利益か

【優秀と認定する目安】
営業CFがプラスであること
営業CF>営業利益であること

■決算発表内容分析

それでは、上記のものさしに沿って、実際に決算発表内容を分析していきます。

●成長性のチェック

Q2の売上高は前年同期比+24.5%でした。
営業利益は同+24.7%でした。
純利益は同+13.5%でした。

累計の売上高は前年同期比+25.8%でした。
営業利益は同+26.9%でした。
純利益は同+16.5%でした。

いずれも指標の+10%を大きく超えての増収増益となりました。
地域別の売上高は、北米(North America)が全体の47%と主力で、ヨーロッパ(Europe)が33%とそれに続きます。

産業別の売上高は5つの産業に分かれます。
様々な業界に対してサービスを提供していますが、とてもバランスがよく構成されています。

業務別の売上高はコンサルティングが55%、アウトソーシングが45%で構成されています。

様々な切り口において、売上高構成比の分散が行われています。

●収益性のチェック

Q2の売上高営業利益率は13.7%、売上高純利益率は10.9%でした。
累計の売上高営業利益率は15.0%、売上高純利益率は11.4%でした。

Q2の売上高営業利益率だけは指標をわずかに下回りましたが、高い収益性を示しました。
過去5年の通期利益率は以下の通りです。
売上高営業利益率:12.6%、14.0%、14.6%、14.7%、15.1%
売上高純利益率 :
9.4%、 9.8%、11.1%、11.5%、11.7%
利益率が安定しており、かつ年々利益率が高まってきています。

●安全性のチェック

自己資本比率は46.4%でした。
保有している現金は5,466、有利子負債は61と、現金が有利子負債を大きく上回りました。
安全性の面は問題ありません。

●キャッシュ創出力のチェック

累計の営業CFは+2,686と、キャッシュインとなりました。
営業利益2,062を上回るキャッシュインとなりました。

■業績予想に対する進捗度

SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報に記載されている今期業績予想に対する進捗度をチェックします。
業績予想に対する進捗度は、年間の業績予想が妥当なものかを考える上で大切な指標です。
もし進捗度が高い場合は、業績予想の上方修正が発表される可能性もあります。
Q1は25%、Q2は50%、Q3は75%、Q4は100%を超えている場合を優秀と定義して、チェックしていきます。
もちろん企業によって季節波動がありますので、単純に数値だけをみるのではなく、前年度の四半期進捗を参考にするのも大事ですね。

売上高の進捗度は49.3%でした。純利益の進捗度は50.0%でした。

■来期の業績予想から見る将来成長性

SBI証券お客様サイト内の「財務詳細」情報より、来期の業績予想をチェックします。
今期の業績予想を起点に、来期の成長性を見ていきます。

※SBI証券お客様サイトより、同社の業績予想を抜粋

来期の売上高成長率は+9.8%、純利益成長率は+11.5%と予想されています。

■株価水準とチャートの動き

3/18(金)の終値は323ドルです。PERは30倍です。
過去5年の株価の動き(週足)は以下の通りです。

※SBI証券お客様サイトより、同社の株価チャートを抜粋

過去5年間順調に右肩上がりに成長しています。
特に2020年コロナショック以降、上昇の角度が上昇しているように見えます。
今年に入ってからは株価が下落基調にあり、現在は昨年末の最高値417ドルから▲22%ほど下落した水準です。

■私の投資戦略

以上の分析内容を簡単に表に整理すると、以下のようになります。

Q1に続きQ2でも安定感のある成長性と収益性を示しました。
売上高の構成比が地域別・産業別・業務別の3つの切り口で開示されていますが、分散されたポートフォリオが組まれており、安心感があります。

2012年8月期から2021円8月期までの10年間の売上高・営業利益・純利益・EPSの推移は以下の通りです。
2桁増収の年は2年だけ(2018年8月期、2021年8月期)ですが、安定して増収を続けています。

営業利益・純利益・EPSに絞ったグラフは以下の通りです。
減益の年もありますが、概ね右肩上がりで成長をしています。

安心感をもって投資できる銘柄であると感じています。
「5年で株価2倍」を狙っていくことを考えると、もう少し下がったところで仕掛けていきたいと思っています。

目安は300ドルあたりで考えていましたが、ここ最近円安が進んでいますので、280ドルあたりまで引きつけたいと思って観察をしています。

以上が私の戦略です。

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■まとめ

私はだいたい25銘柄程度の注目銘柄を決めて、決算発表内容と会社四季報を見比べながら、上記のような観点で継続的に観察しています。
そして5年で株価2倍が期待できる銘柄を、いいタイミングで買うことを目指しています。
上記の銘柄を推奨するわけではありませんが、銘柄選択の視点や考え方など、読者の皆さんの参考になったのであれば嬉しいです。

私が銘柄選びの基準や、仕掛けるタイミング、投資に対する考え方について参考にしている書籍は以下の通りです。
よろしければ読んでみて下さい。

私の資産形成モチベーションの原点です!「自分のためにお金を働かせる」という思考を強烈に植え付けられました。

4人の著者の視点から、テンバガーが期待できる銘柄の選び方を学べました!

ウォーレン・バフェットが味わった数々の教訓(苦みも含めて)は、長期投資を志す方には有益な学びがあります!

毎年資産+10%達成を目指して、引き続き頑張ります!
ということで、本日は以上です!
お読み頂きありがとうございました!

■参考:同社に関する過去の記事

【アクセンチュア】21/12/16決算発表内容と私の投資戦略
※21/12/16(木)に発表した2021年9月~11月期(第1四半期)決算についての記事です。

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