パナソニック、京セラなどの業績を図解【TOPIX Large 70⑥】

業績図解・四季報記事

直近の業績が好調なのか、不調なのか。

業績推移に安定感があるのか、ムラがあるのか。

利益率が高いのか、低いのか。

業績の推移を図解することで、様々なことが視覚的に読み取れます。

この記事では日本を代表する70銘柄を集めた「TOPIX Large 70」(トップ30を集めた「TOPIX Core 30」の次のカテゴリー)から、「電気機器」業種の以下5銘柄の業績を図解します。

・電気機器
パナソニック ホールディングス≪6752≫、シスメックス≪6869≫、レーザーテック≪6920≫、京セラ≪6971≫、キヤノン≪7751≫

本記事で図解する業績は以下の4点です。

売上高/売上収益
営業利益
純利益
EPS(一株純利益)

EPSは折れ線グラフ(右軸)にて、他の3つは棒グラフ(左軸)にて表現しています。

IFRS、日本基準、米国基準など、会計基準が会社によって異なるため、グラフの中の項目名が若干異なりますがご了承ください。

四季報記載のコメントも掲載します。

投資判断の一助になれば幸いです。

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■パナソニック ホールディングス≪6752≫

総合家電大手。AV機器、白物家電のほか、電池などのデバイス事業、車載機器、住宅設備も展開

【増益幅縮小】自動車部品、航空機モニターが堅調。が、電子部品と柱の家電・空調が想定以上に鈍い。電池も減速。米補助金あっても営業増益幅縮小。繰税資産計上。25年3月期は自動車部品売却で売上高目減り。
【大型売却】低採算の自動車部品子会社(売上高約1・2兆円)の株過半(最大8割)を米ファンドに売却へ、今期末までに最終合意。売却資金はEV電池に重点投資。

■シスメックス≪6869≫

検体検査機器・試薬で高シェア。米国など世界的に展開。ライフサイエンス分野の研究開発強化

【最高益】主力の検査試薬は中国が回復、インドや韓国なども尿検査が大幅伸長。中国の現地生産化、欧州・アジアへの主力製品投入等により検査機器も順調増。25年3月期は機器導入が進み、試薬も伸長続く。
【中国対応】中国の国産優遇政策に対応した主力製品の現地生産化が今期中に完了。インドも試薬の製造能力拡大と機器の現地生産を視野に、25年3月期に新工場稼働。

■レーザーテック≪6920≫

先端半導体向けマスク欠陥検査装置が柱。EUV光源品は独占。マスクブランクス検査装置も

【連続最高益】柱のマスク検査装置は期初に最先端品の立ち上げ負担あるが受注残の消化に大忙し。人件費増あっても1ドル125円の会社為替前提は保守的。表記程度の営業増益続く。連続最高純益。連続増配。
【生成AI】AI半導体用途の高性能メモリ向けウエハ検査装置の引き合い増、今期数十億円規模の受注獲得見込み。EV化を背景にSiCウエハ検査装置の受注活況。

■京セラ≪6971≫

コンデンサーなど電子部品大手。太陽電池モジュール、通信機器、複写機など多角化経営を標榜

【一転減益】スマホ需要低迷で電子部品の数量減。半導体関連部品も軟調。前期の年金債務費等なくなり、円安追い風でも一転して営業益続落に下振れ。25年3月期はスマホ市場底打ち、セラミック部品等が復調。
【先送り】市況悪化を受け、半導体関連や電子部品等約1000億円の設備投資を来期以降へ先送り。太陽光発電の再エネ供給事業参入、3年後に売上100億円目指す。

■キヤノン≪7751≫

カメラ、複合機の最大手。ミラーレスカメラ注力。半導体露光装置、監視カメラ、医療機器も展開

【増益維持】複合機は好採算の消耗品増え採算向上。好調なカメラで円安効果大きく営業益上向く。24年12月期は医療機器が営業強化中の米国中心に伸びる。監視カメラ拡大。半導体露光装置も堅調。連続増配も。
【発 売】約10年かけ開発したナノインプリント半導体製造装置を発売。カメラ事業のうち監視カメラ比率が約4割弱まで拡大、買収企業のソフトウェアの貢献大きい。

■おわりに

直近の業績が好調なのか、不調なのか。

業績推移に安定感があるのか、ムラがあるのか。

利益率が高いのか、低いのか。

グラフから様々なことが視覚的に読み取れます。

投資対象として、興味が湧いた銘柄はありましたか?

私は注目している銘柄について、このグラフを定期的に更新し、株式投資のエントリー、利益確定の判断の参考にしています。

業績が下降トレンドなのに、株価が高いままであれば、売る準備をした方がいいかもしれません。

業績が上向き始めているにも関わらず、株価がさえないままであれば、仕込むのに良いタイミングなのかもしれません。

上記グラフの情報(売上高・営業利益・純利益・EPS)は、直近数年分であれば会社四季報から調べることができます。

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もっと長いスパンで調べたい方は、各社IRサイトの決算短信で調べることができます。

ぜひ活用してみて下さい。

投資判断においては、上記の業績の他にも、

貸借対照表(BS)の状況
キャッシュフローの状況
配当などの株主還元方針
ビジネスモデルの強さ
競合他社の状況
為替や金利などの外部環境

など、様々な要素が影響します。

少しずつ勉強を重ね、投資の精度を高めていきましょう。

本日もお読み頂きありがとうございました!

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